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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

太陽誘電 <日足> 「株探」多機能チャートより

■太陽誘電 <6976>  920円 (+40円、+4.6%)

 太陽誘電 <6976> が反発。クレディ・スイス証券では、短期的には北米スマホ生産のボトムアウト、2016年モデルの作りこみによるモメンタム改善が見込まれると指摘。同社が進めているミックス改善施策効果は前向きに評価したいとしながらも、業績は為替水準次第のため、「残念ながら個別材料では抗いようがない」と解説。レーティングを「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に、目標株価を2000円から1000円に引き下げている。

■日本特殊陶業 <5334>  1,705円 (+67円、+4.1%)

 日本特殊陶業 <5334> が反発。大和証券が同社について、足元の為替動向などを踏まえ、業績予想を見直したとのリポートをリリース。17年3月期業績について、為替の前提を第1四半期についてドル=108円、ユーロ=122円、第2四半期以降をドル=105円、ユーロ=115円とし、売上高3600億円(前期比6%減)、営業利益460億円(同31%減)と予想。また、18年3月期は自動化投資などに伴う償却負担の増加もあり、営業利益を470億円と前期比微増益に留まるものと予想。同証券ではまた、セクター全体のバリュエーションが低下したこと、EVの普及だけでなく、これまでのエンジンダウンサイジングの流れが変わり、プラグを使用しないHCCI(均質予混合圧縮着火)の実現が改めて議論されるなど、事業環境への懸念を考慮して、目標株価は4000円から1900円へ引き下げ、投資判断は「3」(中立)を継続している。

■メルコホールディングス <6676>  2,785円 (+105円、+3.9%)

 25日、メルコホールディングス <6676> が発行済み株式数(自社株を除く)の15.61%にあたる300万株(金額で80億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが引き続き買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は7月26日から17年7月25日まで。また、27日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で3万株の自社株買い(買い付け価格は26日終値の2680円)を実施した。

■ミクシィ <2121>  3,695円 (+125円、+3.5%)

 26日、ミクシィ <2121> [東証M]が新ゲームアプリ「ブラナイ DASH」を8月中旬に配信開始すると発表したことが買い材料視された。「ブラナイ DASH」は、友達や家族など最大3人のライバルと競いながら、悪の騎士「ブラックナイト」が率いるさまざまなボスを協力して倒していくアクションRPG。現在配信中の「ブラックナイトストライカーズ(ブラナイ)」のコンセプトはそのままに、操作性の改良や大胆なエフェクト追加などにより疾走感を向上、また各種演出も改善し、より一層爽快感を得られる仕様にパワーアップする。26日から事前登録の受付を始めており、人気化を期待する買いが向かった。

■アサヒ <2502>  3,551円 (+112円、+3.3%)

 26日、アサヒグループホールディングス <2502> が16年12月期上期(1-6月)の連結経常利益を従来予想の391億円→450億円に15.1%上方修正。減益率が24.4%減→13.0%減に縮小する見通しとなったことが買い材料。国内の酒類、飲料、食品事業における増収効果に加え、製造原価の低減が寄与した。オセアニアなど国際事業の業績上振れも利益を押し上げた。

■JCRファーマ <4552>  2,962円 (+93円、+3.2%)

 JCRファーマ <4552> が反発。同社は26日の取引終了後、17年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表。売上高は38億100万円(前年同期比8.4%減)、営業利益は3億6200万円(同20.5%減)、純利益は2億7900万円(同37.8%減)だった。大幅な減益になっているが、希少疾病であるファブリー病の治療酵素(アガルシダーゼベータ)製剤のバイオ後続品および持続型赤血球造血刺激因子製剤(ダルベポエチンアルファ)のバイオ後続品の臨床試験は順調に推移。また、新たな再生医療製品などの開発を加速させている。研究開発費の増加が圧迫要因になっていることから新薬などへの期待が高まっている。通期業績は売上高187億円(前期比7.2%増)、営業利益25億8000万円(同19.8%増)、純利益19億8000万円(同10.6%増)と従来見通しを据え置いた。

■Jフロント <3086>  1,192円 (+37円、+3.2%)

 J.フロント リテイリング <3086> が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、コスト削減は例年通り順調に推移、富裕層売上高は第1四半期も堅調、顧客数も増加していると指摘。インバウンド売上高は前年同期のハードルが高い第2四半期を越せばマイナス幅は縮小するとみて、売場面積減少の影響が一巡する17年2月期下期以降は再び増益基調に戻ると解説。レーティング「オーバーウエイト」を継続、目標株価を1670円から1520円に引き下げている。

■カゴメ <2811>  2,715円 (+82円、+3.1%)

 26日、カゴメ <2811> が16年12月期上期(1-6月)の連結経常利益を従来予想の29億円→56億円に93.1%上方修正。従来の16.2%減益予想から一転して61.8%増益見通しとなったことが買い材料。機能性表示食品として発売したトマトジュースや、野菜ジュースの新製品の販売が好調だったことが寄与。収益構造の改革による生産性向上なども上振れに貢献した。上期増額分を下回る形で、通期の連結経常利益も従来予想の75億円→94億円に25.3%上方修正。増益率が6.9%増→34.0%増に拡大する見通しとなった。

■第一生命保険 <8750>  1,265.5円 (+37.5円、+3.1%)

 第一生命保険 <8750> が反発。クレディ・スイス証券がリリースしたリポートによると、ヘッジ外債の利回り低下、18年3月期以降の資産運用利回り低下の可能性、豪州の金利低下により業績予想を下方修正し、19年3月期予想を追加。主に金利低下によるEVとRoEV低下により、目標株価は1900円から1400円に引き下げ。ただ、バリュエーションは非常に低水準にある一方、増益が続くため株価のダウンサイドよりもアップサイドリスクが大きいと考え、投資評価は「アウトパフォーム」を継続している。

■クスリのアオキ <3398>  4,815円 (+140円、+3.0%)

 26日、クスリのアオキ <3398> が月次営業速報を発表。7月の既存店売上高は前年同月比4.6%増と16ヵ月連続で前年実績を上回ったことが買い材料視された。客数は同3.6%増、客単価も同1.0%増とプラスを維持した。なお、積極的な新規出店効果で全店売上高は同18.5%増に拡大した。17年5月期の売上高は前年同期比16.9%増を見込んでいるが、6月(21.5%増)、7月と順調なスタートを切ったことも好感された。

■松井証券 <8628>  926円 (+26円、+2.9%)

 松井証券 <8628> が反発。クレディ・スイス証券がリポートをリリース。同社の第1四半期決算、および足もとの市場動向を背景に、業績予想を下方修正し、19年3月期の予想を追加。今期は、信用残の減少で金融収支が若干減少しているが、一方で金融商品取引責任準備金の戻し入れが起きると予想。目標株価を1025円から905円に引き下げているものの、投資評価は「ニュートラル」を継続している。

■栄研化学 <4549>  2,330円 (+59円、+2.6%)

 26日、栄研化学 <4549> が決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比21.3%増の10.7億円に伸びて着地したことが買い材料視された。海外販売は伸び悩んだものの、国内で主力の便潜血検査用試薬や迅速検査試薬の販売が伸びたことが寄与。継続的な製造原価の低減や経費抑制も利益拡大に貢献した。

■ソニーFH <8729>  1,235円 (+28円、+2.3%)

 ソニーフィナンシャルホールディングス <8729> が4日ぶりに反発。クレディ・スイス証券がリリースしたリポートによると、同社は今第1四半期から、UFR(終局金利)を採用する見込みで、新契約価値も毎月末の経済前提で計算した数値の合計となるものの、これにより新契約マージンは大幅に下落し、株価に下方圧力がかかると予想。業績予想は金利低下と円高による運用収益の減少で下方修正したほか、19年3月期予想を追加。金利低下によるEVの減少に伴い目標株価を1530円から1015円へ、投資評価を「ニュートラル」から「アンダーパフォーム」へ、それぞれ引き下げている。

■コマツ <6301>  2,095.5円 (+45.5円、+2.2%)

 コマツ <6301> や日立建機 <6305> など建機株が高い。米キャタピラーは26日、4-6月期決算を発表し、1株当たり利益は1.09ドルと市場予想(96セント)を上回った。純利益は前年同期比31%減の5億5000万ドルだった。この発表を受け、26日のニューヨーク市場でキャタピラー株は、前の日に比べ4.06ドル(5.1%)高の82.75ドルと上昇。キャタピラー株が値を上げたことから、コマツなど日本の建機株に連想買いが流入した。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。


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