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【特集】サンコーテクノ Research Memo(6):17/3期は増収増益予想、足元では強い需要が続いている

サンコテクノ <日足> 「株探」多機能チャートより

■業績動向

(2) 2017年3月期見通し

2017年3月期についてサンコーテクノ<3435>は、売上高17,500百万円(前期比5.1%増)、営業利益1,400百万円(同4.6%増)、経常利益1,330百万円(同5.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益880百万円(同8.6%増)と増収増益を予想している。

セグメント別では、ファスニング事業の売上高は、前期比587百万円(4.7%)増収の13,193百万円を予想している。前述のように、ベースとなる建築セクターにおけるファスニング材料への需要は底堅い状況だ。地域的に強弱感が混在した状況であるが、東京オリンピックを控えて建設ラッシュと言える状況の首都圏を始め、地方経済が好調な中部地方、復興工事が土木から建築へと移行しつつある東北地方などでは、足元は強い需要が続いている。

太陽光関連需要については、前述のように重要事業という位置付けからは外し、自然体で臨む方針だ。需要自体は今後も一定程度が見込めるため、同社では前期比横ばい程度の売上高はあるとみている。ただし今期は、太陽光関連という市場ベースで売上高を集計するのではなく、ディー・アーススクリューとマルチスクリューという商品ベースで売上高を集計していく計画だ。今期はディー・アーススクリューとマルチスクリューの合計売上高を600百万円と計画している。

機能材事業の売上高は、前期比265百万円(6.6%)増の4,306百万円を予想している。前期に不振だった国内の電動油圧工具が需要が回復してくると見込むほか、海外は前期に引き続き好調に推移すると予想していることが主な要因だ。弊社では、国内需要について、前述したようにファスニング材の需要が堅調なことから、電動油圧工具の需要も潜在的には強く、今期はそれが顕在化してくると見込んでいる。

利益面では、ファスニング事業が前期比67百万円(3.9%)増益の1,798百万円、機能材事業が同37百万円(7.5%)増益の534百万円の営業利益を、それぞれ予想している。ともに、増収効果による利益増が主たる要因とみられる。全社ベースの営業利益は前期比4.6%増益の1,400百万円と予想され、営業利益率は前期比横ばいの8.0%になる見通しだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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