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2016年07月25日12時15分

【経済】中国:東風日産ディーラーの契約解除続出、補助減額に不満


中国の自動車業界で、メーカーとディーラー間の摩擦が再燃している。日産自(7201/東証)と東風汽車の合弁会社である東風日産に関して、販売契約を打ち切るディーラーが続出している実態が明らかになった。東風日産は昨年、出荷ベースでの新車販売台数が100万台の大台を突破。2016年上半期も50万7000台を売る好調な成績を収めた。しかしその一方で、ディーラー側は価格競争にさらされるなかで薄利状態。昨年1年間で500万人民元の損失を計上した店舗も存在するという。毎日経済新聞がこのほど伝えた。
山西省では先ごろ、ディーラー2店舗が東風日産との契約終了を決定。店舗経営者によると、経営が圧迫されるなかで同2店舗は昨年、その窮状を東風日産に訴え出た。交渉の結果、メーカーサイドは、入荷ノルマの引き下げと補助金支給の2点を約束したという。しかし同年下半期になって、入荷ノルマは引き下げられるどころか逆に引き上げられ、そのノルマを達成できなかったという理由で、同年分のインセンティブも支払われなかった。この約束反故が契約打ち切りを決断させたという。
この問題に関して、東風日産はコメントを差し控えている。ただ東風日産ディーラーの薄利・赤字経営は、北京市をはじめとする複数エリアでみられる状況だ。
これに関してディーラー関係者は、東風日産の新車戦略が背景にあると解説する。東風日産は昨年から今年にかけて数種の新モデルを相次ぎ発売した。しかしこれらは当初の販売目標を未達状態にある。このため、新モデルの販売テコ入れに向けて、ディーラーへのインセンティブや補助金の算出方法を見直し。従来モデル車の販売補助を引き下げた。これがディーラーの利益を削いだという。
ディーラーとの摩擦問題は、韓国現代自動車にもみられる。経営不振は現代自側に問題があるとして、輸入車ディーラーが集団で抗議。代理販売契約の解除と賠償金の支払いを求め、現代自の中国現地法人「現代汽車(中国)投資」に対して連名で書簡を提出した。しかし現代自側は明確な回答を避けており、両者の溝は深まっているという。
中国の新車販売市場では、メーカー出荷ベースの販売台数が伸びている半面で、ディーラーサイドの在庫が過去最高水準に積み上がっている現状が浮き彫りになっている。中国汽車工業協会が発表した今年6月の新車販売台数は、工場出荷ベースで前年同期比8.1%増の1282万9800台に拡大。伸び率は6カ月ぶりの高水準を記録した。半面、約2万社の自動車ディーラーが加盟する中国汽車流通協会の発表によれば、同月の「自動車ディーラー在庫早期警戒指数(VIA)」は59.7。前月(51.0)と比較して、8.7ポイントも上昇した。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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