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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~日銀会合控えこう着感の強い相場展開に

任天堂 <日足> 「株探」多機能チャートより

25日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:日銀会合控えこう着感の強い相場展開に
■外資系証券の注文動向:差し引き410万株の買い越し
■前場の注目材料:G20財務相会議、EU離脱の混乱回避へ連携



■日銀会合控えこう着感の強い相場展開に

25日の日本株市場はこう着感の強い展開になりそうだ。22日の米国市場は通信大手のAT&Tの決算が好感されたが、ドイツ・ミュンヘンで起きた銃撃事件を受けて地政学リスクへの警戒が重石になりそうだ。また、ポケモノミクス相場の中核である任天堂<7974>はADR(米国預託証券)で12%超の下落となっている。さすがに買い疲れ感が出ているほか、日本上陸によって材料出尽くし感も意識されやすいところ。

しかし、菅官房長官が記者会見で注意喚起し、普段誰もいない公園に数百人が集まるなど、社会現象をみせている。ダウンロード数などの人気度合いが注目されるほか、関連する企業の裾野も広がる可能性があり、ポケモノミクス相場に対する市場の関心が一気に冷めることは無さそうである。

また、28、29日の日銀金融政策決定会合において追加緩和期待が大きい。市場では切り札が限られるなか、政府の経済対策の効果などを見極めたうえで判断するとの見方が大勢である。とはいえ、やはり緩和期待が高まりやすく市場はこれを見極めたいとする模様眺めムードに。それまでは出来高が膨らみづらく、先物主導による仕掛け的な売買の影響を受けやすくなる。

さらに本格化する決算を見極めたいとするムードも強いであろう。主要企業の決算が相次ぐほか、800社を超える企業の決算が予定されており、こう着感の強い相場展開が続こう。ただし、先週のヘリコプターマネーについての否定的な発言に対しても、為替市場では1ドル105円台での底堅さがみられていた。

決定会合での現状維持で仕掛けられても、105円台であれば輸出関連への業績懸念に対する過度な警戒は再燃することはないとみられる。反対に減益決算等が織り込まれているなか、決算がアク抜けにつながる展開が意識されやすい。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き410万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り840万株、買い1250万株、差し引き410万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


7月15日(金):140万株の買い越し
7月19日(火):620万株の買い越し
7月20日(水):600万株の買い越し
7月21日(木):40万株の買い越し
7月22日(金):490万株の買い越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(18570.85、+53.62)・NY原油(44.19、-0.56)
・独で銃乱射など地政学リスクへの警戒
・ベライゾン、米ヤフーを48億ドルで買収へ
・G20財務相会議、EU離脱の混乱回避へ連携
・内閣支持率は58%に上昇



☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・08:50 6月貿易収支(予想:+5009億円、5月:-406億円)


<海外>
・特になし

《WA》

 提供:フィスコ

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