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【通貨】ユーロ週間見通し:もみあいか、日銀の追加緩和見送りで円買いも

ユーロ円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■弱含み、米経済指標改善を意識した売り

先週のユーロ・ドルは弱含み。欧州中央銀行(ECB)は21日、金融政策の現状維持を予想通り決定したが、ドラギECB総裁の会見では「第2四半期のユーロ圏経済は第1四半期の成長を下回る可能性がある」、「成長リスクは下方」との見方が表明された。また、住宅や製造業関連の米経済指標が予想を上回ったことから、ユーロ売り・米ドル買いが優勢となった。取引レンジ:1.0956ドル-1.1084ドル。

■もみあいか、米企業業績や経済指標の改善を意識した売りも

今週のユーロ・ドルはもみあいか。欧州中央銀行(ECB)は今後の緩和方針は状況を見極めたうえで9月に追加緩和の是非を判断するとみられている。29日発表の4-6月期ユーロ圏域内総生産(GDP)が予想通りなら、9月に追加緩和が実施される可能性が高まる。一方、29日の4-6月期の米企業業績や国内総生産(GDP)が予想通りならば、リスク選好的なドル買い・ユーロ売りに振れる見通し。なお、米利上げ見送りは織り込み済みであり、ユーロ選好地合いは想定しにくい。

予想レンジ:1.0850ドル-1.1150ドル

■強含み、円安・米ドル高に連れる展開に

先週のユーロ・円は強含み。米ドル・円相場が円安方向に振れたことが要因。米経済指標の改善を意識したユーロ売り・米ドル買いが観測されたが、日本の金融・財政政策を意識した円売りは後退しなかった。取引レンジ:116円15銭-118円47銭。

■もみあいか、日銀の追加緩和見送りで円買いも

今週のユーロ・円はもみあいか。ユーロ圏の成長鈍化の思惑は消えていないことから、29日発表の4-6月期ユーロ圏域内総生産(GDP)が低調ならユーロ売りに振れやすい。日本銀行は28-29日の金融政策決定会合で追加金融緩和を見送る公算だが、成長・インフレ見通しを下方修正した場合、投機的な円売りが優勢となる可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・29日:6月失業率(予想:10.1%、5月:10.1%)
・29日:7月消費者物価コア指数(前年比予想:+0.9%、6月:+0.9%)
・29日:4-6月期域内総生産(前年比予想:+1.5%、1-3月期:+1.7%)

予想レンジ:115円00銭-118円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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