市場ニュース

戻る
 

【市況】米国株式市場見通し:FOMCが開催予定


今週は26-27日に連邦公開市場委員会 (FOMC) が予定されている。今回のFOMCでの利上げの可能性は極めて低いが、足元では英国の欧州連合(EU)離脱による金融市場の混乱が解消に向かい、好調な雇用統計や小売売上高を受けて海外リスクや国内景気への懸念も後退しており、声明文で今後の利上げ見通しや利上げ判断の基準について、どのような見解が示されるかに注目したい。なお、今回のFOMCは声明文の発表のみで、イエレンFRB議長の会見は行われない。

23日から24日にかけてG20財務相・中銀総裁会議が開催される。英国のEU離脱決定を受けた世界経済への影響について議論される見通しだ。EU側は具体的な交渉はリスボン条約50条に基づく正式な通知を受けてからとの立場を崩していないものの、先週、国際通貨基金(IMF)が英国のEU離脱を背景に世界経済の見通しを引き下げており、英国と主要各国との間で何らかの進展がなければ、先行き不透明感から週明けの株式相場に影響を与えることになるだろう。

ピークは通過したものの、多数の企業決算の発表が予定されている。スプリント(25日)、ベライゾン(26日)、TモバイルUS(27日)の携帯電話大手、製薬のギリアド・サイエンシズ(25日)、ファストフードのマクドナルド(26日)、携帯端末のアップル(26日)、短文投稿サイトのツイッター(26日)、飲料メーカーのコカコーラ(27日)、航空機メーカーのボーイング(27日)、ソーシャル・ネットワークのフェイスブック(27日)、自動車のフォード(28日)、ネット小売のアマゾン(28日)、検索大手のアルファベット(28日)、エネルギーのシェブロン(29日)やエクソン(29日)などの決算発表が控えている。先週、ゼネラル・モーターズが米国でのトラックやスポーツ多目的車(SUV)への強い需要から好決算を発表しており、フォードの業績にも注目が集まるだろう。

経済指標では、7月消費者信頼感指数(26日)、6月新築住宅販売件数(26日)、6月耐久財受注(27日)、4-6月期GDP速報値(29日)などの発表が予定されている。4-6月のGDPは年率で前期比2.5%増と予想されているが、個人消費や住宅関連指標は堅調で、1-3月期から景気が好転していることが確認できるだろう。耐久財受注は5月に航空機を除いたコア資本財が減少したことから、製造業活動の安定化が示されるかが焦点となる。

(Horiko Capital Management LLC)

《FA》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均