【市況】「ポケモノミクス」から「アベノミクス」へのシフトも意識【クロージング】
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
21日の日経平均は反発。128.33円高の16810.22円(出来高概算20億株)で取引を終えた。前日の欧米市場の上昇の流れを受けて、買いが先行した。政府・与党は、月内にもまとめる経済対策の事業規模を20兆円規模とする方向で調整に入ったと伝えられるなか、経済対策への期待が高まった。
また、英国のメイ首相は「年内は離脱通知を行わない」と明言したことで、英国の欧州連合(EU)離脱問題による金融市場の動揺は沈静化する格好。円相場が1ドル107円に乗せていることも材料視されるなか、日経平均は一時16900円台を回復している。その後は過熱感から上げ幅を縮める場面もみられたが、大引けにかけて再び上げ幅を拡大させており、3ケタの上昇で取引を終えている。
「ポケモノミクス」の柱である任天堂<7974>は、一時下げに転じるなど売り買いが交錯。売買代金は5182億円と前日から減少となったが、それでも売買代金トップで、トヨタ自<7203>の8倍超(621億円)と大商いだった。その他、経済対策の事業規模を20兆円規模とする方向で調整に入ったと伝えられるなか、カジノ関連への物色が強まっていた。「ポケモノミクス」に過熱感が高まる一方で政策期待が高まるなか、「ポケモノミクス」から「アベノミクス」へのシフトも意識しておきたい。
《AK》
提供:フィスコ