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【特集】キャリアリンク Research Memo(1):17/2期1Qは地方自治体向けマイナンバー関連業務が大幅増収増益に寄与

キャリアL <日足> 「株探」多機能チャートより

キャリアリンク<6070>は、BPO(業務プロセスの外部委託)関連事業を主軸とした総合人材サービス会社。大量動員・早期立ち上げを必要とするプロジェクトの運用ノウハウに強みを持つ。官公庁向け案件での高い実績を背景に、民間企業向け大型BPO案件の受注を拡大中。

6月30日付で発表された2017年2月期第1四半期(2016年3-5月)の業績は、売上高が前年同期比24.9%増の4,837百万円、営業利益が同72.2%増の325百万円と大幅増収増益となった。主力のBPO関連事業において、前下期からスタートした地方自治体向けマイナンバー関連業務が今期も期初から順調に稼働しているほか、民間企業向けも金融関連業務や電力自由化に関連した業務など新規案件を獲得できたことが好調の要因となっている。

2017年2月期の会社計画は売上高で前期比20.3%増の19,984百万円、営業利益で同16.8%増の1,119百万円と過去最高業績を見込む。足元の受注状況は引き続き好調で、第2四半期についても売上高は前年同期比20%台の増収が続く見通し。このため、市場環境に今後大きな変化がなければ、通期業績は会社計画を若干上回る可能性が高い。

3ヶ年の中期経営計画では、最終年度となる2019年2月期に売上高30,000百万円、営業利益1,850百万円を目指している。今後も「業務効率化と品質向上を両立させる企画提案力」や「短期間での早期立ち上げを可能とする運用力」を強みとして、BPO関連事業の更なる成長拡大を推進していく。2018年には銀行預金口座のマイナンバーへの紐付け運用が開始される見込みとなっており、売上高30,000百万円の達成は既存事業だけで射程圏内と言える。同社はその先の成長を見据えてM&Aの検討も行っている。対象領域としては、BPO関連事業の競争力強化につながるIT系企業のほか、潜在需要が大きい介護人材サービス関連の企業となる。

株主還元策として同社は、安定配当の継続と株主優待制度を導入しており、業績動向に応じて着実な配当成長を目指していく考えを示している。2017年2月期は前期比実質1円増配の10.0円(配当性向17.3%)と3期連続の増配を予定しており、今後も業績拡大が続けば増配が期待される。また、株主優待としては、8月末の株主に対して保有株式数に応じてQUOカードを贈呈している(500?2,000円相当)。

■Check Point
・「業務効率化と品質向上を両立させる企画提案力」や「短期間での早期立ち上げを可能とする運用力」が強み
・17/2期通期は主力のBPO関連事業が官公庁向け、民間企業向けともにフル稼働し過去最高業績を見込む
・中期経営計画最終年度となる19/2期に売上高30,000百万円、営業利益1,850百万円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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