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【注目】前週末15日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

ファストリ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ファーストリテイリング <9983>  32,660円 (+5,000円、+18.1%) ストップ高

 東証1部の上昇率4位。ファーストリテイリング <9983> がストップ高。14日引け後に、16年8月期第3四半期累計(15年9月-16年5月)連結決算(IFRS)を発表、売上収益は1兆4346億1600万円(前年同期比6.4%増)、営業利益は1458億2900万円(同23.0%減)、純利益は710億1000万円(同46.4%減)となった。ただ、第3四半期(3-5月)は国内ユニクロ事業および海外ユニクロ事業の業績が回復したことにより、売上収益は前年同期比6.2%増、営業利益は同18.6%増と、増収増益に転じたとも発表しており、好感された。このほか、野村証券がレーティングを「ニュートラル」から「バイ」へ、目標株価は3万1500円から3万5500円へそれぞれ引き上げており、株価上昇を後押ししている。リポートでは、値引きロスや販管費など経費効率の改善によるが、業績予想は上方修正と紹介。中期的には、有明センターを試金石に本格的な構造改革が進む見通しのほか、9月以降はネット販売を本格展開、17年春以降は「デジタル開発本部」を立ち上げトレンド対応の体制構築も進み、国内ユニクロに増収効果が期待されると指摘。同社イノベーションの原点である国内ユニクロの再革新の成果は、その後、グローバル成長の再加速にも繋がるとの見解を示している。

■オンコセラピ <4564>  275円 (+29円、+11.8%)

 オンコセラピー・サイエンス <4564> [東証M]が急反発。15日午前9時40分ごろ、MELK阻害剤「OTS167」の急性骨髄性白血病に対する第1/2相臨床試験について、14日付で第1例目の患者登録が完了したと発表しており、順調な治験の進展を好材料視した買いが入った。同臨床試験は、米国シカゴ大にて、急性骨髄性白血病の患者を対象とし、「OTS167」の静脈内反復投与における安全性および推奨投与量の確認を行い、確認後には急性骨髄性白血病を含む予後不良の各種白血病についてのPOC(有効性や安全性を含めて作用機序などが臨床において妥当であることの証明)を検証することを目的としたもの。なお、同件による17年3月期業績への影響は、判明次第公表するとしている。

■アコーディア・ゴルフ <2131>  1,203円 (+124円、+11.5%)

 東証1部の上昇率6位。アコーディア・ゴルフ <2131> が急伸。14日の一部報道で、「プライベート・エクイティ(PE)ファンドのMBKパートナーズが、国内最大級のゴルフ場運営会社、アコーディア・ゴルフの買収を計画していることが分かった」と報じており、これを材料視した買いが入った。これに対して会社側では、「当社が発表したものではない。計画の検討に関して把握しているが、実現性などを十分認識しておらず、現時点で開示すべき事項はない」とのコメントを発表している。

■任天堂 <7974>  27,780円 (+2,480円、+9.8%)

 東証1部の上昇率7位。任天堂 <7974> が続急伸。今月6日に米国やオーストラリアなど海外で配信開始したスマホゲーム「ポケモンGO」が大ヒット、米国では社会現象化するほどの人気を博していることで、外国人を買い主体に集中的な物色人気を呼び込んだ。ポケモンGOは近日中に日本でも配信される見通しにあり、これに期待した買いが株価を押し上げている。また、業績面では課金収入による収益拡大期待に加え、今後発売予定にある周辺機器の「ポケモンGOプラス」の売り上げが見込まれることもポジティブ材料。同社が有するキャラクターの知的財産についての評価も国内外で高まっているもようだ。

■クリレスHD <3387>  1,075円 (+92円、+9.4%)

 東証1部の上昇率8位。クリエイト・レストランツ・ホールディングス <3387> が大幅続伸。同社は14日取引終了後、17年2月期の第1四半期(3-5月)連結決算を発表。売上高は285億4400万円(前年同期比44.0%増)、営業利益は17億5900万円(同16.7%増)、純利益は8億6700万円(同30.5%増)と2ケタ増収増益を達成したことが好感された。既存業態では顧客満足の向上を図るべくメニューの開発・刷新などに取り組んだ一方、商業施設や繁華街・駅前、郊外ロードサイド立地へそれぞれの専門業態を積極的に出店している。通期業績は売上高1180億円(前期比14.3%増)、営業利益76億円(同12.6%増)、純利益42億円(同26.4%増)と従来見通しを据え置いた。

■いちごHD <2337>  441円 (+28円、+6.8%)

 14日、いちごグループホールディングス <2337> が決算を発表。17年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比2.2倍の48億円に急拡大して着地したことが買い材料。いちごオフィスリート <8975> や外部への不動産再生物件の売却益が大きく膨らんだうえ、不動産賃貸収入の増加なども収益を押し上げた。

■ドトル日レス <3087>  1,960円 (+113円、+6.1%)

 14日、ドトール・日レスホールディングス <3087> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.45%にあたる70万株(金額で12億9290万円)を上限に、15日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買い(買い付け価格は14日終値の1847円)を実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。同時に発表した17年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比4.6%増の29.3億円に伸びて着地したことも支援材料。

■旭硝子 <5201>  587円 (+30円、+5.4%)

 14日、旭硝子 <5201> が16年12月期の連結税引き前利益を従来予想の450億円→540億円に20.0%上方修正。減益率が46.8%減→36.1%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。急激な円高進行で売上は計画を下回るものの、欧州のガラス事業の収益改善に加え、原燃材料価格が想定を下回ることが利益を押し上げる。なお、期中平均為替レートを1ドル=108円、1ユーロ=120円に見直した。

■平田機工 <6258>  5,020円 (+255円、+5.4%)

 14日、株主優待制度を新設すると発表したことが買い材料。毎年3月末日に100株以上を保有する株主を対象に、クオカード3000円分(熊本城災害復旧支援金付き)を贈呈する。熊本城災害復旧支援金として3000円を熊本市へ寄付することもできる。

■東宝 <9602>  3,025円 (+150円、+5.2%)

 東宝 <9602> が大幅高で5連騰。位置情報やAR技術を駆使したスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」の爆発的な人気で任天堂 <7974> が連日の大賑わいをみせており、同社株だけでなく関連銘柄を物色する動きも目立った。ポケモン映画を配給する同社もその一角として買いを集めた。15日引け後に16年3-5月期の決算発表を控えており、同社の業績予想は市場コンセンサスよりやや保守的とみられていることも買いを誘導した。

■マツダ <7261>  1,499.5円 (+66円、+4.6%)

 マツダ <7261> が5日続伸。同社は14日、新世代車両運動制御技術「スカイアクティブ ビークル ダイナミクス」を発表し、その第1弾として「G-ベクタリング コントロール」を開発したことを明らかにした。「スカイアクティブ ビークル ダイナミクス」は、同社の新世代技術「スカイアクティブテクノロジー」のひとつ。エンジン、トランスミッション、ボディ、シャシーなどのスカイアクティブ技術の個々のユニットを統合的に制御することで、「人馬一体」の走行性能を高める新世代車両運動制御技術の総称。「スカイアクティブ ビークル ダイナミクス」は、ハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを変化させることで、これまで別々に制御されていた車両の横方向と前後方向の加速度(G)を統合的にコントロールし、四輪への接地荷重を最適化してスムーズで効率的な車両挙動を実現する世界初の制御技術。日本市場で発売する大幅改良「マツダ アクセラ」から順次、「スカイアクティブ ビークル ダイナミクス」をすべての新世代商品に搭載する予定。


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