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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

マツダ <日足> 「株探」多機能チャートより

■マツダ <7261>  1,430円 (+53.5円、+3.9%)

 マツダ <7261> が続伸。TIWでは、生産制約があるなか、足もとの販売は堅調と指摘。いすゞ自動車 <7202> とのピックアップトラックOEM供給合意の話はポジティブとみて、商品力主導による収益力改善基調が続くとの見方に変化はないと解説。急激な円高から軟調な展開が続くものの、株価は大底値圏とみて、レーティング「2+」を継続している。

■国際石油開発帝石 <1605>  801.5円 (+27.4円、+3.5%)

 国際石油開発帝石 <1605> 、石油資源開発 <1662> などが大幅高、原油市況動向とリンクするNEXT NOTES 日経・TOCOM 原油だぶる・ぶるETN <2038> なども高い。OPECが12日開示した7月の月報で2016年の世界の石油生産量の見通しを下方修正、需給が引き締まるとの思惑から同日のWTI原油先物価格は急反発、1バレル=46ドル80セントと2ドル以上の上昇をみせた。これを受けて米国株市場ではエクソン・モービルやシェブロンなどのエネルギー関連株が大幅上昇し、S&P500指数最高値更新の原動力となった。東京市場でもこの流れが波及し、資源エネルギー関連全般に買いが集中する展開。

■日立製作所 <6501>  453.2円 (+15.3円、+3.5%)

 日立製作所 <6501> は4日続伸。為替が1ドル=104円台と円安に振れたことが好感された。また、同社株は英国に高速鉄道向けなどの車両の最新鋭工場を建設しており、Brexit(英国のEU離脱)の悪影響を被るとの懸念から、軟調展開が続いていた。ただ、英首相にメイ内相が就任することが決定。英国の新首相選びは難航する、との不安が後退し英ポンドが反発基調にあることも好感された。

■京セラ <6971>  5,190円 (+173円、+3.5%)

 12日、京セラ <6971> が理化学研究所、オーガンテクノロジーズと脱毛症治療に向けた再生医療技術分野の共同研究を始めると発表したことが買い材料視された。共同研究では、毛包器官を再生して脱毛症を治療する技術や製品の開発を行う。同社は長年培ってきた微細加工技術や生産技術を応用し、細胞加工機器を開発する。2020年の実用化を目指す。発表を受けて、毛管再生医療の実用化による新たな事業基盤の確立に期待する買いが向かった。

■トヨタ自動車 <7203>  5,628円 (+185円、+3.4%)

 トヨタ自動車 <7203> 、富士重工業 <7270> 、ホンダ <7267> など自動車株に寄り付き買いが集中した。外国為替市場では世界的なリスクオンの流れを映して円安が加速、足もと1ドル=104円台後半の推移となっており、輸出採算悪化懸念の後退から買い戻しが勢いを増している。各社、今期の通期想定レートは1ドル=105円で設定しており、実勢とのカイ離は解消されつつある。

■三井不動産 <8801>  2,356円 (+74.5円、+3.3%)

 三井不動産 <8801> が3日続伸。不動産株は昨年夏場以降の急速な下値模索で全体指数に大きく出遅れており、相場のセンチメントが改善するなか、リターンリバーサル狙いの買いが入りやすくなっている。今月の28~29日に予定される日銀の金融政策決定会合では追加緩和に動く可能性が高いとの見方が広がっており、緩和トレードの対象としても有力視されている。そのなか、同社は三菱地所 <8802> と双璧の総合不動産会社であり、中期経営計画では18年3月期に営業利益段階で2450億円(前期実績2024億円)を見込むなど先行き業績拡大基調が続く見通し。英国のEU離脱決定を背景とした同国の不動産価格下落懸念が不動産ファンドの解約急増を引き起こしたが、日本の不動産セクターにおいて直接的なダメージは軽微とみられ、「むしろデベロッパー最大手の同社にとって(英国の不動産価格下落は)安く仕入れるチャンス」(国内中堅証券)との見方もあるようだ。不安心理先行で売り込まれた分、水準訂正余地が広がっている。

■GMOインターネット <9449>  1,191円 (+35円、+3.0%)

 GMOインターネット <9449> が続伸。クレディ・スイス証券では、業績は安定的に拡大しているにもかかわらず、バリュエーションは相対的に割安で、証券事業以外でも利益成長が確認できれば株価が再評価される可能性が高いと指摘。ドメイン事業の収益構造の変化や、「minne」の収益性改善顕在化も株価にポジティブと考え、レーティング「アウトパフォーム」、目標株価1600円でカバレッジを開始している。

■日本郵船 <9101>  186円 (+5円、+2.8%)

 日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、明治海運 <9115> など海運株が上昇。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が前日12日時点で15日続伸、7ポイント高の711まで回復しており、これが追い風材料となった。足もとの為替の円安進行もドル建て決済の海運セクターにとって収益メリットが発生する。

■中国塗料 <4617>  669円 (+16円、+2.5%)

 中国塗料 <4617> が3連騰。13日午前11時ごろに提出された大量保有報告書で、ハーリー・シキャブ(ルクセンブルク)が350万株(保有割合5.07%)を保有していることが判明しており、需給思惑から買いが入ったようだ。なお、保有目的は長期投資としている。

■4℃ホールデ <8008>  2,051円 (+36円、+1.8%)

 4℃ホールディングス <8008> が3日続伸。いちよし経済研究所は12日、同社株のレーティングの「A」とフェアバリュー3600円を継続した。5月以降、4℃ジュエリーのファッションジュエリーと4℃ブライダルの売れ行きは弱い模様。ただ、同社では7月末頃をメドに買いやすい価格の商品拡充などで巻き返しを図る方針であり、広告の強化など対策を講じている。アパレル事業は不採算事業の切り離しもあり好調に推移している。同証券では、17年2月期の連結営業利益は前期比11.2%増の68億円(会社予想65億5000万円)と増額修正を見込んでいる。

■CYBERDYNE <7779>  2,239円 (+27円、+1.2%)

 CYBERDYNE <7779> [東証M]が3日続伸。岩井コスモ証券は12日、同社株の投資判断の「A」と目標株価3000円を継続した。ロボットスーツ「HAL」の量産拠点である福島県郡山工場は8月にも稼働開始する予定であり、業績拡大要因となると指摘。国内の高齢化社会の進展や海外でのリハビリ用などへの適用拡大がHALの需要増につながるとみている。8月10日に発表される予定の第1四半期(4-6月)決算が、次の注目材料となるが、同証券では17年3月期の連結営業損益は7億円の黒字(前期は12億9200万円の赤字)を見込んでいる。

■日産自動車 <7201>  1,011.5円 (+11円、+1.1%)

 日産自動車 <7201> が3日続伸。大幅な円安が株価の追い風となっているが、同社は13日、8月下旬発売予定の新型「セレナ」を公開し、自動運転技術「プロパイロット」を初めて搭載したと発表した。プロパイロットは、渋滞走行と長時間の巡航走行の2つのシーンで、アクセル、ブレーキ、ステアリングを自動で制御しドライバーをサポートする技術。セレナへの自動運転機能の搭載は、かねてから市場の注目を集めており、その売れ行きなどが関心を集めている。

※13日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。


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