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【市況】日経平均は続伸、英国EU離脱ショック前水準回復でいったん達成感も押し目買い意欲強い/ランチタイムコメント

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

 日経平均は続伸。161.16円高の16256.81円(出来高概算14億株)で前場の取引を終えている。12日の米国市場では世界的なリスク回避ムードが後退するなか、NYダウ、S&P500指数は最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比365円高の16515円となり、これにさや寄せする格好から買い先行で始まった。その後16444.25円まで上げ幅を拡大させ、6月24日の英国のEU離脱を巡る国民投票の結果を嫌気した急落前水準を回復している。ただ、これによる目先的な達成感もあり、前引けにかけてはやや上げ幅を縮めている。

 東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1300を超えており、全体の7割近くを占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの上昇。セクターでは空運、銀行、証券、鉱業、輸送用機器が3%を超える上昇。一方で、連日急騰が続いていた任天堂<7974>が一服となり、その他製品が2%超の下落。その他、食料品、医薬品、陸運、倉庫運輸など、内需・ディフェンシブ系を中心に利食いに。

 日経平均は英国のEU離脱ショック前の水準まで回復したことで、いったんは利食いも意識されやすいところであろう。為替市場では円相場は1ドル104円前半と、朝方からやや円高に振れていることも、利食いに向かわせやすいだろう。テクニカル面ではボリンジャーバンドの+1σを突破し、+2σとのレンジに移行。一目均衡表では雲下限に接近しており、強弱感が対立しやすいところでもあるようだ。もっとも、ピーク感はなく、シグナル好転も近づいてきており、押し目買い意欲は強いと考えられる。

 景気敏感セクターなどは自律反発をみせているが、前引けにかけて上げ幅を縮めているため短期筋の資金回転が利きづらい面はありそうだ。目先的な達成感が意識されるようだと、幕間つなぎ的に材料株やテーマ株等にシフトする展開も想定しておきたい。LINEの上場を控えての関連テーマ物色のほか、AR関連の出遅れを探りたいところだ。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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