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【特集】【中国の視点】ドイツ銀:次のリーマンブラザーズか、悪影響がリーマンショック以上も


米リーマンブラザーズの倒産が世界経済に大きなショックを与え、これが2008年の世界同時不況の導火線に火をつけたともいわれている。

また、LIBOR(ロンドン銀行間貸出金利)操作で25億米ドルの制裁金を受けたドイツ銀行が次のリーマンになるとも警戒されている。ドイツ銀は25億米ドルの制裁金のほか、米国が経済制裁を実施している国との取引で2億5700万米ドルの罰金を受けた。同行は今年1月、2015年の最終損益について、68億ユーロ(約7760億円)の赤字に転落したと発表した。

発表によると、ドイツ銀が関わっているデリバティブの業務規模は520億米ドルになる。ドイツのベレンバーグ銀行は、ドイツ銀のレバレッジ比率が40倍以上になるとの見方を示し、ドイツ銀の問題が容易に解決できないと警告した。ドイツ銀は今年6月、計9000人(従業員数の9%に相当)のリストラ計画を発表したほか、外部顧問6000人との契約を中止。また、10カ国での業務も閉鎖した。

国際通貨基金(IMF)は6月29日、ドイツ銀が世界金融システムの中で最大の潜在的なリスクだと指摘した。また、19%の売上高が英国から得ているドイツ銀にとって英国の欧州連合(EU)離脱決定も致命的な打撃になると警告されている。

仮にドイツ銀が破綻した場合、同行が関わっている520億ユーロのデリバティブ業務が世界経済に与える悪影響がリーマンショック以上になる恐れがあると警戒されている。
《ZN》

 提供:フィスコ

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