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【特集】サイネックス Research Memo(6):安定的な利益配分を継続して行う

サイネックス <日足> 「株探」多機能チャートより

■株主還元

サイネックス<2376>は株主還元については配当をもって行うことを基本とし、安定的な利益配分を年1回、継続して行うことを基本方針としている。金額については、業績などを総合的に勘案して適切な配当を実施するとしている。

2016年3月期については前期比横ばいの10円配を行うことを決定している。配当総額は55百万円で、当期純利益398百万円に対する配当性向は13.5%となる。同社は前期中に事業買収を行うなど、成長への投資のための資金需要も多いと考えられるが、こうした配当性向の低さにも鑑みて、減益決算ながら配当維持を決定したものと弊社ではみている。

2017年3月期については、2.5円増配の12.5円の配当予想を公表している。予想1株当たり利益は87.86円であり、これに基づく配当性向は14.2%となる。2017年3月期は増収増益の業績予想となっており、配当性向も日本企業の一般的な値に照らして低い水準にあることから増配に踏み切ったものとみられる。

同社はまた、個人投資家層の充実を目的に、株主優待制度も実施している。内容は、毎年3月31日現在の株主名簿に基づき、保有株式数に応じて500円のQUOカードを1枚~4枚贈呈するというものだ。2015年9月末時点では所有者別内訳において「個人・その他」の保有比率が37.1%となっており、一定の効果を発揮していると思われる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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