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2016年07月12日05時20分

【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

新日鉄住金 <日足> 「株探」多機能チャートより

■新日鉄住金 <5401>  1,980.5円 (+116.5円、+6.3%)

 新日鉄住金 <5401> 、ジェイ エフ イー ホールディングス <5411> をはじめ鉄鋼株の戻りが鮮烈だ。業種別値上がり率では2位だが、1位は集中的な買いを集めた“任天堂効果”による「その他製品」であり、「業種別では鉄鋼が実質的にきょう最も買われているセクターという印象を受ける」(国内準大手証券)状況。前週の全体相場の下値模索場面でも鉄鋼株は底値圏にもかかわらず、ひと際売りの勢いの強さが目立った。アジア鋼材市況の下落や為替の円高、在庫調整の影響が重荷となっている。ただ、「今後は中国での構造調整からアジアの鋼材市況が回復する可能性があり、目先はリスクオフの流れのなかで行き過ぎに売られた分の買い戻しが観測される」(同)と指摘する。

■三井不動産 <8801>  2,161円 (+122円、+6.0%)

 ここ調整色を強めていた不動産セクターが久々の戻り足に転じた。三井不動産 <8801> 、三菱地所 <8802> はいずれも5日ぶり、住友不動産 <8830> は6日ぶりの反発となった。英国のEU離脱決定を背景とした同国の不動産価格下落懸念が不動産ファンドの解約急増を引き起こし、取引停止の動きが相次いだ。このリスク回避ムードが日本の不動産市場にも及ぶのではないかとの思惑が、前週の不動産株売りの背景となっていた。ところが、震源地の英国では主要株価指数であるFTSE100が前週末までに続伸したのをはじめ、欧米株が総じて強い動きをみせており、東京市場でも不動産株の“売られ過ぎ”が目立ってきた。今月末の日銀の金融政策決定会合でも追加金融緩和に動く可能性が高まっており、調達資金コストの低下や有利子負担の軽減が見込まれる不動産株はリバウンド期待が膨らんでいる。

■東芝 <6502>  285円 (+15.5円、+5.8%)

 東芝 <6502> が反発。同社は11日、インド現地法人である東芝電力流通システム・インド社を通じて、インドの国営送電会社向けに同国最大電圧である765kVの大型変圧器7台を受注したことを発表した。この7台はアンドラプラデッシュ州にあるカッダパー変電所に設置される予定。また、今年春には同国オリッサ州送電公社から、同州内に建設予定のガス絶縁開閉装置を含む220kVの変電所を土木・据付工事込みで一括受注したことも発表している。

■ブラザー工業 <6448>  1,057円 (+57円、+5.7%)

 ブラザー工業 <6448> が反発。同社は8日、産業用領域の新規事業として、燃料電池システムを開発したことを発表した。同社はプリンターや複合機の開発を通して蓄積してきた小型化技術や、工作機械などで培った電源制御技術を生かし、燃料電池システムを開発。同じ給電量の従来型非常用電源(リチウムイオン電池使用)に比べ、体積が6分の1、重さが4分の1と非常にコンパクトな設計になっている。この製品を7月13日から開催される「第10回 オフィス防災EXPO」に参考出品する予定。

■三菱商事 <8058>  1,846.5円 (+98.5円、+5.6%)

 大和証券の総合商社セクターのリポートでは、トレード事業の再強化などによる単体収益改善、事業経営のプロフェッショナル化を軸とした経営戦略の見直しを提案したいと指摘。足元の業績悪化は、収益構造とのアンバランスが目立つ組織の再編やグローバル化、外部人材の積極活用等を含めた構造改革を進める良い機会との見方で、減損リスクは一旦株価に織り込まれたと解説。ROE上昇ストーリーが描けないため、株価バリュエーションの修正には至らないとしながらも、資源価格が想定以上に堅調に推移すれば当面はアンダーパフォームにはならないとみて、セクター判断「中立」を継続。個別銘柄では、三菱商事 <8058> をトップピック推奨している。

■新明和工業 <7224>  616円 (+32円、+5.5%)

 新明和工業 <7224> が6日ぶりに5%超の大幅高。東京計器 <7721> 、日本無線 <6751> なども反発に転じたほか、豊和工業 <6203> は3日続伸と、防衛関連株に位置付けられる銘柄に短期資金の矛先が向いている。10日に投開票された参院選では自民・公明の与党が大勝し、参院でも議席数が「改憲」に必要な全議席数の3分の2を占めたことから、安倍首相の念願でもあった改憲機運が高まりをみせた。現時点では思惑先行とはいえ、防衛省と取引実績の厚い防衛関連銘柄には予算面で追い風が吹くとの見方が買いを引き寄せたようだ。

■ディー・エヌ・エー <2432>  2,566円 (+124円、+5.1%)

 ディー・エヌ・エー <2432> が新値追い。NTTドコモ <9437> は8日、九州大学およびディーエヌエー、福岡市と九州大学伊都キャンパス内自動運転バスの実現に向けて「スマートモビリティ推進コンソーシアム」を設立することで合意したと発表した。また、ディーエヌエーは7日に、仏イージーマイルと業務提携し、私有地での無人運転バスを使用した交通システム「ロボットシャトル」の運用を8月から開始すると発表しており、自動運転関連として関心が高まっているようだ。

■セブン&アイ <3382>  4,284円 (+206円、+5.1%)

 セブン&アイ・ホールディングス <3382> が反発。岩井コスモ証券が前週末8日付のリポートで、目標株価5400円を継続しつつ、投資判断を「B+」から「A」へ引き上げたことが好感された。同証券では、コンビニ事業の好調が続くほか、米国でのM&Aなどによる収益拡大、イトーヨーカ堂の抜本的な収益改善が進むと予想。また、井阪新体制による資産効率や売り場効率を重視した経営で、収益性の改善や、ROE10%(前期6.9%)の達成確度が高くなることも評価している。

■トヨタ自動車 <7203>  5,301円 (+246円、+4.9%)

 トヨタ自動車 <7203> が売買代金を伴い反発。円高進行による収益圧迫懸念が同社株をはじめとする自動車セクターには強い向かい風となっているが、注目された6月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比28万7000人増加と、事前の市場コンセンサスを大幅に上回る数字で、米国景気の堅調が自動車販売台数の拡大につながるとの思惑が浮上している。外国為替市場でも一時対ドルで100円を割り込んだ円高が一服、足もとは1ドル=100円台後半で推移しており、これも不安心理の改善につながった。

■日本郵船 <9101>  177円 (+8円、+4.7%)

 全体相場が急速な反騰態勢をみせるなか日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> など海運株も反発に転じた。郵船は依然としてPBR0.3倍台と指標面から割安感が際立つ。中国をはじめとする新興国経済の経済成長鈍化に懸念がくすぶるなかで、海運市況の先行き低迷が意識されていたが、ここにきてややムードが変わっている。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は前週末時点で4ポイント高の703と13連騰、4月29日以来の700台を回復している。海運セクターはドル建て決済で為替の円高進行に対する収益目減りも懸念されていたが、足もとは1ドル=101円台までドルが買い戻されており、これも株価にポジティブに働いたようだ。

■ヤマハ発動機 <7272>  1,488円 (+62円、+4.4%)

 ヤマハ発動機 <7272> が続伸。市場には、シャープ <6753> が債務超過に転落し8月1日に東証2部に指定替えされることから、日経平均株価の臨時入れ替えが近く発表されるとの観測が出ている。市場では、ヤマハ発がシャープ <6753> に代わり採用されるとの見方も浮上している。また、セイコーエプソン <6724> を候補に挙げる声もある。

■ドンキHD <7532>  3,715円 (+150円、+4.2%)

 ドンキホーテホールディングス <7532> が5日ぶり反発。同社は深夜時間帯での営業を特徴とするディスカウントストアで、日用品などを中心に消費者の低価格志向を捉えて業績を伸ばしている。同社が11日前場取引終了後に開示した6月の月次販売動向は、既存店売上高が前年同月比2.4%増、全店ベースでは同10.6%増と高い伸びを確保しており、これが小売セクター勝ち組として見直し人気を後押しした。16年6月期通期ベースでは既存店売上高が4.5%増、全店では13.1%増と2ケタ伸長を達成した。

■4℃ホールデ <8008>  1,976円 (+75円、+4.0%)

 ヨンドシーホールディングス <8008> が5営業日ぶりに急反発。SMBC日興証券がリリースしたリポートでは、同社は5月、6月とジュエリー売り上げが鈍化した、と紹介。投資評価は「1」(アウトパフォーム)を継続しているものの、時価総額と株式の流動性を考えると、ジュエリーの売り上げトレンドの回復が見られない限り、株価の反発は難しい可能性がありえる点は要注意と指摘。足もとの売り上げ苦戦は結婚指輪とファッションジュエリーが要因と考えるも、結婚指輪は実需品で需要変動は小さく、今後の同社の施策次第では回復する可能性があるとみる一方、ファッションジュエリーについては景況感が影響する可能性があるため注視したいと解説。目標株価は3300円から2700円へ引き下げている。

※11日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。


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