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【市況】【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家ぶせな氏:ポンド円買いポジションのゆくえ


以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家ぶせな氏(ブログ「FX億トレーダーぶせな「スキャルピング」「デイトレード」ブログ」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2016年7月11日9時に執筆

イギリスの国民投票が6月23日に行なわれました。その数日前、6月20日に私が投稿させて頂いた記事で、次のような事をお伝えしました。

「日本の個人投資家を意味する〈ミセスワタナベ〉が、ポンド円の買いポジションを増やしています。くりっく365では、買いポジションが売りポジションのなんと約15倍にも膨れ上がっています(6月16日時点)。」

国民投票の結果は、EU離脱派の勝利となりましたね。そのため、ポンド円は急降下し、1日の値幅は2,700pipsもの大暴落となりました。

では、ポンド円のロングポジションを取っていたミセスワタナベはどうなったのでしょうか。国民投票の翌週、6月28日時点でのくりっく365の買いポジションは、ポジション数は多少減ったものの、売りポジションとの割合で比較すると、変わらずの約15倍です。

これだけ暴落しても、ロングポジションが圧倒的に多いことに驚きます。暴落時もしくは暴落前に決済し、暴落後に新たにロングポジションを取った投資家や、暴落前からホールドしていて現在含み損を抱えているケースなど、ポジションの質は変わっているでしょう。

しかし、下げたら買う、下げ幅が拡大して含み損が拡大しても、持ち続けるという行動は、個人投資家の典型的なパターンといえるでしょう。また、上記ポジション比率は、取引所FXのくりっく365のもので、店頭FXは含まれていませんが、日本の個人投資家の縮図を表していると言えます。

決して、ロングポジションを持つ事そのものが悪いことではありません。大事な点は、売買のルールがあるかどうかです。まず、エントリーするための根拠、そして、イグジットする時は、利食いの場合と損切りの場合の2つを考えておかなければなりません。入口から出口まで、自分のトレードルールが一貫しているのとしていないのでは、国民投票のような大イベントで相場が乱高下する時、損益に大きな差が出てきます。

また、今回は誰しもがイベントの日程を前に分かっていましたが、普段の相場では、乱高下する事前予告は一切ありませんね。相場は常に急変しますので、ルールが無いとより一貫性の無いトレードになりがちです。

めったに経験できない大イベントが終わった今、トレードを見直す良い機会であることも確かでしょう。


執筆者名:ぶせな
ブログ名:FX億トレーダーぶせな「スキャルピング」「デイトレード」ブログ

《MT》

 提供:フィスコ

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