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【通貨】今日の為替市場ポイント:ドル・円は101円台後半で推移か、欧米株安を意識してリスク選好の円売り抑制へ

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

5日のドル・円相場は、東京市場では102円59銭から101円72銭まで下落。欧米市場でドルは一時101円45銭まで続落し、101円75銭で取引を終えた。

本日6日のドル・円は、主に101円台後半で推移か。欧米諸国の株式市場は総じて下落しており、日本株にも影響が及ぶ可能性があることから、リスク選好的な円売りは抑制される可能性がある。

5日の欧米市場では株安を意識したリスク回避の円買いが観測された。英中央銀行のカーニー総裁は「金融安定へあらゆる行動をとる」、「欧州連合(EU)離脱決定の衝撃に伴うリスクが具体化し始めた」との見解を表明したことが材料視された。株安を受けて米長期債利回りは一段と低下し、1962年以降における最低水準を更新した。

英国のEU離脱(Brexit)は世界経済の減速につながると懸念されているようだが、ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁は5日、「英国のEU離脱は大きな問題ではないようだ」、「EU離脱の影響は想定内」との見方を示した。市場関係者の間では、「英国のEU離脱の影響を過小評価すべきではない」との見方が出ているが、「米国経済に重大な影響を与えるとは思えない」との声も聞かれている。

英国のEU離脱は、おおむね欧州地域に限定された問題であり、米国側ではEU離脱に関する協議が長期化しても、金融不安や信用収縮が世界的な規模に拡大する可能性は低いとの見方が増えているようだ。このような見方はドル相場に対する支援材料になるとみられる。

《WA》

 提供:フィスコ

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