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【通貨】欧米為替見通し:ポンドは弱含みか、経済指標や英中銀の金融政策を注視

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今日の欧米外為市場では、ポンド・円が弱含む展開が見込まれ、ドル・円も引っ張られ気味になりそうだ。欧州連合(EU)離脱による英国経済の成長鈍化の見通しが広がるなか、低調な経済指標や英中銀による利下げ方針に反応する展開となろう。英中銀による引き締め方向は織り込まれつつあるものの、景気へのテコ入れが期待できなければポンドは一段安となろう。

前日発表された英・6月建設業PMIが低調だったことを受け、ポンド売りが強まる場面がみられた。今日17時半発表の6月サービス業PMIが予想を下振れれば、同様にポンド安が進みそうだ。また、英中銀が18時半に公表する金融安定報告書と19時のカーニー総裁による記者会見も注目される。同総裁は6月30日の記者会見で金融緩和の必要性に言及しており、7月14日か8月4日開催の金融政策委員会(MPC)で現行0.5%の政策金利を引き下げる見通し。

ポンド・円は6月23日に行われた英国民投票の結果を受け大幅安となり、一時133円31銭まで値を下げた。その後、ポンドは株高などに支えられ短期的に139円絡みまで値を戻す場面もあったが、今日のアジア市場では135円を割り込んだ。市場では目先120円台への下落が予想されるなど下げ余地は大きい。英中銀の利下げ方針により英国経済の回復に効果が見込めないと市場から判断されればリスクオフの動きとなり、ポンド・円は134円台から一段安となる可能性があろう。


【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・6月サービス業PMI改定値(予想:52.4、速報値:52.4)
・17:30 英・6月サービス業PMI(予想:52.8、5月:53.5)
・18:00 ユーロ圏・5月小売売上高(前月比予想:+0.4%、4月:0.0%)
・18:30 英中銀、金融安定報告書を公表
・19:00 カーニー英中銀総裁記者会見
・23:00 米・5月製造業受注(前月比予想:-0.8%、4月:+1.9%)
・23:00 米・5月耐久財受注改定値(前月比予想:-2.2%、速報値:-2.2%)
・03:30 ダドリーNY連銀総裁講演(地域経済)

《WA》

 提供:フィスコ

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