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【材料】【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家DAIBOUCHOU:株主優待との付き合い方

東証2部指数 <日足> 「株探」多機能チャートより

以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家DAIBOUCHOU氏(ツイッター:@DAIBOUCHO )が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2016年7月1日15時に執筆

フィスコソーシャルレポーターのDAIBOUCHOUです。

昨日は6月30日。有効期限が6月30日までの株主優待券も多いため、期限ぎりぎりで優待券を使い切った人も多いと思います。また、6月の株主総会が終わり、株主優待品が届く時期でもあります。

前回、株の初心者には資産バリュー株がお勧めだと書きました。一方で、一般に株の初心者向けと言われるのが株主優待株です。

私も株主優待は大好きで、優待券で食事やカラオケをお得に楽しんでいます。株主優待を行う会社は、個人投資家に株を買って欲しい姿勢を感じますし、業績が悪化しても株主優待の魅力で株価が下落しにくい印象があります。

例えば、日本マクドナルドHD(2702)の場合、業績悪化して大幅な赤字に転落しても株価がほとんど下がりませんでした。また、イオン子会社の食品スーパーを運営するマックスバリュも、株主優待目的の投資家しかいないのか、業績予想を下方修正しても株価がほとんど動きません。

株主優待の魅力を語るとして外せないのが、やはり飲食店の株主優待だと思います。お得なのはもちろん、実際の店で飲食する事で、価格や味、客層や客数、内装や雰囲気など、現地調査出来る事が多いです。飲食店の運営会社は自社飲食店の集客目的で株主優待を活用しており、他の優待に比べて、廃止されて株価が下落するリスクが低いです。株主優待は魅力的な半面、優待廃止や優待改悪で株価が下がるリスクがあります。飲食店やスーパーなど、自社サービスの販売促進を兼ねたような必然性がある株主優待が理想的です。

また、株主優待と値上がり益を同時に狙う方法として、昇格が見込まれる株の株主優待を狙う方法があります。

上場市場を東証一部へ昇格するための基準として、株主数が2200人以上必要なのですが、その株主数を増やす手段として株主優待が導入される場合があります。この場合、株主優待を手に入れて、昇格による株価上昇も得られるという可能性があります。東証二部やJASDAQなど東証一部を目指す上場企業が急に株主優待を導入したら、昇格を狙っている可能性を調査したりすると面白いです。

変則的ですが、会社の休憩時間に株式取引をしているけど、少し他人の視線が気になる投資家の方でしたら、株主優待券を使って周囲の同僚にご馳走すれば、株式投資を行う事への理解が深まり、色々な軋轢が減るかと思います。私自身も会社の飲み会などで幹事役を買って出て、株主優待が使える店を選び、自分の株主優待券だけでなく、金券ショップで株主優待券を安く購入してお得に忘年会が出来るようにしました。

しかし、余りに株主優待を重視すると株式投資の本質を見失う危険性があるため、あくまでもオマケ程度と思っています。株式投資の本質は、株を安く買って高く売る値上がり益(キャピタルゲイン)と、会社の利益から貰える配当収入(インカムゲイン)で稼ぐ事です。株主優待は配当収入の一種と言えますが、配当のように法律で決められた収入ではなく、会社が株主への感謝の気持ちとして贈られるものなので、株式投資の本質とは言えません。

私は、元々購入する予定だった株に株主優待があったら、せっかくだから夫婦2名義で購入して株主優待をお得に獲得しようという姿勢です。子供や両親の名義も活用できる人なら、より多く株主優待を獲得できるでしょう。株主優待が無い株も買うし、株主優待で人気の株でも割安と判断できなければ買いません。でも、企業価値の評価の仕方が分からないと、その株価が割安か割高か判断できません。これでは値上がり益を見逃す可能性が高く、機会損失がもったいないです。


執筆者名:DAIBOUCHOU(ツイッター:@DAIBOUCHO )

《TM》

 提供:フィスコ

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