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【市況】5日続伸も自律反発の域は脱せず【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

1日の日経平均は5日続伸。106.56円高の15682.48円(出来高概算17億3000万株)で取引を終えた。30日の欧米市場は、欧州中央銀行(ECB)が債券購入のルール緩和を検討との報道が材料視されて上昇。米国市場ではNYダウが3日連続で200ドルを超す上昇となるなか、買い先行で始まった。日銀短観は予想を上回ったが、英国のEU離脱決定前の状況のため材料視されず。その後15700円を幾度か回復する場面もみられたが、中国の6月財新製造業PMIが予想を下回ったこと、円相場が円高に振れて推移しており、上値の重石として意識された。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1300を超えており、全体の7割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも上昇しているが、大型株指数の伸びは鈍い。セクターでは水産農林、医薬品、化学、食料品、証券、精密機器が堅調。一方で、空運、石油石炭、倉庫運輸、海運、鉱業、鉄鋼が冴えない。売買代金は6営業日ぶりに2兆円を割り込んでいる。

日経平均は5日続伸とリバウンドをみせたが、自動車やメガバンクの戻りは鈍く、自律反発の域は脱していない。来週は米国市場が独立記念日の祝日で休場となることもあり、週初は商いが膨らみづらいだろう。欧州情勢についてもしばらくは小康状態といったところであろう。また、米雇用統計の発表も予定されているため、利上げ時期への思惑から為替相場を睨みながらの相場展開になりそうだ。

《AK》

 提供:フィスコ

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