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2016年06月30日12時00分

【特集】<話題の焦点>=大手銀行が印鑑廃止へ、生体認証企業にビジネスチャンス

りそなHD <日足> 「株探」多機能チャートより
 大手銀行で、口座開設などの手続きに「印鑑」を廃止する動きが広がっている。印鑑による手続きは利用者にとって手間がかかるほか、銀行側も事務負担となっていることが背景。また、印鑑の代わりに生体認証などを導入することで、セキュリティーを強化させるといった目的もある。

りそな銀行はパイロット店舗をオープン

 りそなホールディングス<8308>傘下のりそな銀行は、ICキャッシュカードと生体認証を用いることで、すべての取引を印鑑なしで手続きが可能となるサービスを全店に広げる計画だ。昨秋以降、豊洲支店(東京)など一部店舗で試験運用しており、今年6月13日には高円寺支店(東京)をパイロット店舗としてリニューアルオープンさせた。この店舗では投資信託や保険商品といった運用商品の契約でも印鑑なしで利用でき、今後サービス対象を拡大するとしている。

三井住友銀行はサイン認証を導入へ

 三井住友フィナンシャルグループ<8316>傘下の三井住友銀行は4月、今年度内にもサインのみによる本人確認を可能にする「サイン認証」サービスを各支店に導入すると発表した。通帳を発行せず明細をWeb上で確認できる「Web通帳」と併せて利用すれば、通帳や印鑑を持たずに取引が可能になる。「サイン認証」は日本総合研究所(東京都品川区)とNEC<6701>がシステム全体の設計と構築を推進し、NTTデータ<9613>がサイン認証エンジンと入力用端末を提供する。

イオン銀行は指紋認証システムを導入

 イオンフィナンシャルサービス<8570>は今年2月から、Liquid(東京都千代田区)が開発した大規模高速化認証システムを使用し、子会社のイオン銀行で指紋認証システムによる銀行取引の実証実験をスタート。4月下旬から実際に、神田店(東京)のATMで運用を始めている。

DDSやキーウェア、モルフォ、テラプローブなどに注目

 盗難リスクのある印鑑から本人確認の精度が高い生体認証に置き換える動きは、今後さらに進むとみられ生体認証を手掛ける企業にとって追い風となりそうだ。

 指認証では、日本ライトン<2703>、ディー・ディー・エス<3782>、キーウェアソリューションズ<3799>、KYCOMホールディングス<9685>などに注目。

 顔認証では、モルフォ<3653>、テラプローブ<6627>、サクサホールディングス<6675>、ジャパンシステム<9758>などが挙げられる。

 このほか、声紋認証のアドバンスト・メディア<3773>、生体認証ソリューションのユビキタス<3858>、生体認証モジュールのユビテック<6662>、手のひら静脈認証の富士通フロンテック<6945>、前出のLiquidと合弁会社を設立しているトレイダーズホールディングス<8704>などにも商機がありそうだ。

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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