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【注目】前週末24日に「売られた株!」総ザライ (2) ―本日への影響は?―

鴻池運輸 <日足> 「株探」多機能チャートより

■鴻池運輸 <9025>  1,030円 (-80円、-7.2%)

 鴻池運輸 <9025> が反落。24日午前10時ごろ、国土交通省の「ミャンマーにおける農産品に係る物流近代化に関する実証事業による調査」を受託したと発表し、下げ幅を縮める動きを見せたが、プラスに転じるまでには至らなかった。国土交通省物流審議官部門が進めている「物流パイロット事業」の2016年度の取り組みの一つとして、同社が提案した調査事業が選定されたもので、6月23日から7月13日まで、同国で実証実験を実施するという。マンゴーをはじめとした農産品の選定から集荷、配送、輸出のプロセスにおける課題に、同社が提案する品質・鮮度保持技術がどの程度効果的かを実証するとしている。

■シーズHD <4924>  2,098円 (-148円、-6.6%)

 シーズ・ホールディングス <4924> が急反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券がリリースしたリポートによると、16年7月期第3四半期累計(15年8月-16年4月)決算では、通信販売において健康食品などでの新規顧客獲得が伸び悩んだが、卸で売上6億円程度の出荷ズレを除くと、利益は概ね計画線で推移していると紹介。16年7期第3四半期より連結したエステ・サロン事業は、のれん償却後の営業利益率が12.8%だったと指摘。17年7月期はエステ・サロン事業が12ヵ月連結となるほか、白髪染め、健康食品など収益性の低い商品から、高単価の化粧品へのシフトが一巡するものの、購入履歴が長く高単価の優良顧客の増加により、安定的な利益成長が可能だろうと解説。レーティングは「オーバーウエイト」を継続。目標株価は2900円から2750円へ引き下げている。

■セガサミー <6460>  1,147円 (-76円、-6.2%)

 セガサミーホールディングス <6460> が急反落。SMBC日興証券は、6月23日に同社常務取締役兼サミー代表取締役社長COO兼セガホールディングス代表取締役副社長である里見治紀氏とのスモールミーティングを開催したとのリポートをリリース。同氏はパチスロ機の当面の需要動向については、いわゆる「釘問題」によるパチンコ機の入れ替えのためパチンコホールの投資がパチンコ機に向かう可能性があるため慎重な姿勢を崩していないものの、同証券では、パチンコホールにおけるパチスロ機稼働時間の増加など明るい兆しがみられることなどからパチスロ機の需要は底打ち、回復に向かうとみており、今後のパチスロ機の販売動向に注目したいと解説。投資評価「2」(中立)、目標株価1500円を継続している。

■ミズノ <8022>  482円 (-25円、-4.9%)

 ミズノ <8022> が3日ぶりに急反落。SMBC日興証券はリポートで、同社の17年3月期の営業利益を前期比51.5%増の45億円と予想すると紹介。会社計画(55億円)の達成は難しいとみるものの、(1)日本での製品値上げの進展、(2)16年3月期の暖冬による日本の冬物衣料販売不振の反動、(3)アジア・オセアニア地区での販売増加、(4)欧米の赤字縮小、などが営業増益に貢献すると想定。投資評価「2」(中立)を継続。目標株価は535円から555円へ引き上げている。

■エディオン <2730>  828円 (-42円、-4.8%)

 エディオン <2730> が反落。24日の午前11時、家電量販店で初めて訪日中国人観光客を対象に、中国最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「WeChat」を利用した顧客サポートを7月1日から開始すると発表したが、市場の反応は限定的。同サービスは、中国本土で教育されたスタッフが「WeChat」を通して訪日前の疑問点を事前に解決するほか、購入後のアフターフォローのサポートを現地で行う。これまでは、店舗情報や商品情報、クーポンの配信など企業側からの情報発信だったが、今回のサポートで観光客の購買を推進し、インバウンドおよび越境ECによる消費拡大を狙う。

■島精機製作所 <6222>  1,924円 (-93円、-4.6%)

 島精機製作所 <6222> が高寄り後、失速。いちよし経済研究所では、15年11月の展示会を契機に獲得した高水準な受注残高を背景に、17年3月期は大幅営業増益になる可能性が高いと指摘。主力の横編機事業における高付加価値品・ホールガーメントの拡販やシューズなどの新規需要開拓を軸に、中長期的に海外を中心とした成長が期待できるとみて、レーティング「A」、フェアバリュー3000円でカバレッジを開始している。

■スクエニHD <9684>  3,130円 (-150円、-4.6%)

 スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> が軟調。ゴールドマン・サックス証券では、18年3月期の営業利益コンセンサスは12月以降、387億円から439億円まで切り上がっているため、同社の利益水準切り上がりは株価上昇とコンセンサス上昇を見る限り織り込まれたと指摘。MMOゲームの安定的な収益貢献は継続、モバイルゲームはやや頭打ち感があるとみて、レーティングを「買い」から「中立」に引き下げ、目標株価は3800円から4000円に引き上げている。

■HUG <3676>  2,807円 (-131円、-4.5%)

 ハーツユナイテッドグループ <3676> が4日続落。24日午後0時30分ごろ、電気自動車の開発・販売を行うGLM(京都市左京区)と、顧客満足度の高い開発を支援するCar Quality Partnershipを推進すると発表したが、全般相場安からこれを評価する動きには至らなかった。今回のパートナーシップにより、HUGはGLMの高品質な電気自動車開発を支援するという。また、今後の自動車業界向けデバッグ事業の拡大に必要となる、多種多様な自動車を対象としたデバッグおよびデータ収集などのノウハウを着実に蓄積することで、自動車の品質向上を支えるグループ独自の基盤を創造するとしている。

■カプコン <9697>  2,185円 (-101円、-4.4%)

 ゴールドマン・サックス証券のゲームセクターのリポートでは、セクターの業績と株価は堅調に推移していると指摘。2015年4月以降、パブリッシャーの株価は平均28%上昇(TOPIXは同16%下落)し、営業利益の水準もモバイルゲームの成長とコンソールサイクルの盛り上がりで過去最高を更新していると解説。ここからはサイクル中盤に突入、17年度以降はPS4など第8世代のハード普及のピークとともに業界としての利益成長率が低下するものの、その中での利益成長を勘案して、カプコン <9697> とソニー <6758> を買い推奨している。

■積水ハウスR <3309>  128,400円 (-4,800円、-3.6%)

 積水ハウス・リート投資法人 <3309> [東証R]が荒い値動き。SMBC日興証券がリリースしたリポートによると、現時点での標準化ベースの年間一口当たり分配金に基づく分配金利回りやNAV倍率を用いた他の中堅オフィスREITとの相対比較において、同REITは過小に評価されていると指摘。今後のスポンサーパイプラインを活用した外部成長により一口当たり収益性の向上が十分に期待でき、同時にポートフォリオ分散のさらなる向上は着実に実現できると判断すると解説。投資評価を新規に「1」(アウトパフォーム)とし、目標投資口価格を16万円に設定している。

■ウインテスト <6721>  194円 (+34円、+21.3%)

 ウインテスト <6721> [東証2]が急反騰。前週末17日に、Oak キャピタル <3113> [東証2]を割当先とする総額8億円の新株予約権を発表以降、事業再生や財務体質の強化を期待した投機筋の買いで今週に入り8割強の上昇となったが、全般相場の急落を受けて、値動きの軽さに注目した買いが流入したようだ。同社はイメージセンサーや液晶向けに検査装置を展開しているが、業績低迷が続いている。今回の資金調達は、ロボット・電気自動車・IoTなど成長分野への進出戦略を推し進めるのに用いられるほか、事業拡大のためのM&A資金などに当てられる方針だ。

■AWSホールディングス <3937>  10,600円 (+1,500円、+16.5%) ストップ高

 AWSホールディングス <3937> [東証M]が連日のストップ高。21日に東証マザーズ市場に新規上場した直近IPO銘柄で、上場初日には初値が付かず、2日目に公開価格2490円の3.4倍にあたる8350円で初値をつけた。同日こそ乱高下したが、23日はストップ高まで買われた。東証1部市場が英国のEU離脱の国民投票の結果判明を控えて、個人投資家が手掛けにくい状況が続いていたことから、直近IPO銘柄ならではの値動きの軽さに期待した買いが入ったもよう。同社株以外でも、直近IPO銘柄では農業総合研究所 <3541> [東証M]もストップ高し、ストライク <6196> [東証M]も大幅高するなどしている。

■カンロ <2216>  516円 (+5円、+1.0%)

 23日、カンロ <2216> [東証2]が16年12月期の連結経常利益を従来予想の3.5億円→7億円に2.0倍上方修正。増益率が17.1%増→2.3倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。利益率の高い主力ブランド「金のミルクキャンディ」の販売が想定より伸びることが収益を押し上げる。

※24日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。


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