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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~残留が優勢となる場面を待つ

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

24日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・残留が優勢となる場面を待つ
・ドル・円は101円63銭付近、英国民投票で離脱支持リードとの報道で円急上昇、ポンドは大幅安
・ソニー、かんぽ生命など7社のレーティング格上げ



■残留が優勢となる場面を待つ

日経平均は大幅に下落。495.95円安の15742.40円(出来高概算15億株)で前場の取引を終えている。英国民投票の開票が伝えられるなか、波乱含みの相場展開となっている。23日の米国市場では英国のEU残留に楽観的な見方が広がり、NYダウが200ドル超の上昇。これを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比325円高の16495円と大幅に上昇していた。ただし、国民投票で地域毎の結果を受けて円相場が荒い値動きとなるなか、大阪225先物はシカゴを大きく下回る16290円で始まっている。その後は、投票結果を睨みながら、緩やかに上げ幅を広げる格好となり、一時16389.17円まで上げ幅を広げる場面もみられた。

しかし、開票結果が判明するなか、離脱支持が上回ってくると、先物主導で急落となり、一気に15800円割れとなった。その後急速に切り返す場面もみられたが、前引けにかけて再び下げ幅を広げる不安定な展開に。東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1800を超えており、全面安商状に。

英国民投票の開票結果に振らされる展開となり、離脱が優勢となるなかで、昼休み中の大阪225先物は一時15010円まで急落。円相場は一時1ドル99円まで一気に円高に振れている。英国民投票の開票は人口の少ない地域から判明しており、離脱優勢のなかで不安が高まっている。最後にロンドンが発表されるため最終的には残留となるとみられるが、開票結果に振らされる状況が続きそうである。

なお、急激な円高により、日銀が7月の定例会合を待たずに臨時会合を開き、追加緩和に踏み切る可能性があるとの思惑もある。まずは開票結果を睨みつつ、残留が優勢となる場面を待ちたい。


(株式部長 村瀬智一)



■ドル・円は101円63銭付近、英国民投票で離脱支持リードとの報道で円急上昇、ポンドは大幅安

英BBCによると、382地域のうち144地域で開票が進み、離脱支持は50.9%と残留支持の49.1%を上回っている。これを受け、ポンド・円は一時134円台前半まで急落。ドル・円も大きく値を下げ、今日の安値を目指す展開。この開票ペースだと大勢判明は午後にずれ込む見通しだ。残留支持が市場のメーンシナリオのため、離脱支持リードの報道には過敏に反応しやすいだろう。

ここまで、ドル・円は99円02銭から106円84銭、ユーロ・ドルは1.1054ドル-1.1428ドル、ユーロ・円は109円57銭から121円71銭で推移した

12時34分時点のドル・円は101円63銭、ユーロ・円は111円79銭、ポンド・円は137円00銭、豪ドル・円は74円72銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄


・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、2位はファナック<6954>、2銘柄で日経平均を約55円押し下げ
・成銘柄のうち223銘柄が下落と全面安
・ソニー<8729>、かんぽ生命<7181>など7社のレーティング格上げ


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・英国のEU離脱の是非を問う国民投票の結果判明関連

《WA》

 提供:フィスコ

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