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【特集】<話題の焦点>=コメダHD上場で競争激化か?!、ライバルチェーンの動向に注目

●コメダHDの公開価格は1960円に決定

 6月29日付で東証1部に新規上場予定のコメダホールディングス<3543>の公開価格が20日、仮条件(1780~1960円)の上限である1960円に決定した。同社は上場に際し、2670万株の売り出しのほか、上限を400万株とするオーバーアロットメントによる売り出しを予定。公開価格をもとに算出した上場時の時価総額は858億4800万円で、外食企業の新規上場では2014年10月に再上場したすかいらーく<3197>(上場日の初値で約2330億円)以来の規模になる見通しだ。

 同社は、名古屋に本拠を置くフルサービス型の喫茶店「珈琲(コーヒー)所コメダ珈琲店」の展開が主な事業。郊外の住宅街に駐車場付きの店舗を構え、高い天井や大きな採光面による明るく開放的な店舗づくりが特徴で、4月末の店舗数はフランチャイズを中心に「コメダ珈琲店」682店(うち直営10店)、「甘味喫茶おかげ庵」7店(同1店)。今年4月に発表した中期経営計画では、2020年度末までに1000店舗体制構築を目指している。

●「星乃珈琲店」などの動向に注目

 コメダHDの上場で同社の出店が加速すれば、当然、同業他社にとっての脅威となる。今後は、こうしたライバル店の動向が注目されよう。

 特に注目されるのが、「スターバックスコーヒー」を展開するスターバックス コーヒー ジャパンと「ドトールコーヒー」「星乃珈琲店」を展開するドトール・日レスホールディングス<3087>の動向だろう。特に、コメダ珈琲店同様にフルサービス型の「星乃珈琲店」は、16年2月期決算では2~3年前の開店時に売り上げを大きく伸ばした店舗が伸び悩み、ロードサイドの苦戦が目立った。「ひと昔前のようにロードサイド店を大量に出せる余地はなくなりつつある」(業界関係者)との見方もあり、今後は都心部への出店や海外展開などを強化する方針。

 一方、銀座ルノアール<9853>が展開する「ミヤマ珈琲」は、まだチェーン規模が小さいため、出店余地は大きいが、「今後店舗数を拡大するには、メニューの改善などで若者層顧客の開拓が必要」(同)とみられており、両社の今後の動向が注目される。

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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