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【市況】概況からBRICsを知ろう~ロシア株式市場は小幅に3日続伸、英国のEU離脱是非を問う国民投票を控え神経質な展開が続いた

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

【ブラジル】ボベスパ指数 50837.80 +1.01%
21日のブラジル株式市場は4日続伸。主要指標のボベスパ指数は前日比508.44ポイント高(+1.01%)の50837.80で取引を終えた。50870.42まで上昇した後、一時49677.76まで下落した。

航空業界への外資出資規制が緩和されたことが好感され、関連銘柄に買いが集中した。ブラジル下院は21日、国内航空会社への外資出資上限をこれまでの20%から100%への引き上げを可決した。また、インフレ鈍化も支援材料。6月の拡大消費者物価指数(IPCA-15)上昇率(前年同月比)は8.98%となり、市場予想の9.10%と前月の9.62%を下回った。外部環境では、英国が欧州連合(EU)に留まるとの見方が優勢になっていることも引き続き支援材料となった。ただ、英国のEU離脱是非を問う英国国民投票を前に、買い一巡後は上げ渋る展開となった。

【ロシア】MICEX指数 1904.02 +0.07%
21日のロシア株式市場は小幅に3日続伸。主要指標のMICEX指数は、前日比1.32ポイント高(+0.07%)の1904.02で取引を終了した。1910.25まで上昇した後、いったん1884.64まで下落した。

英国の欧州連合(EU)離脱是非を問う国民投票を控え、神経質な展開が続いた。また、ブレント原油先物がやや下落したことも指数の上値を押さえた。エコノミストは、英国のEU離脱が確定されるなら、ブレント原油先物は1バレル当たり40米ドルまで落ち込む可能性があると予測している。ほかに、弱い経済指標が足かせに。5月の小売売上高は前年同月比で6.1%減少し、市場予想の4.8%減を下回った。ただ、英国がEUに留まるとの見方がやや優勢になっていることが指数をサポートした。

【インド】SENSEX指数 26812.78 -0.20%
21日のインドSENSEX指数は3日ぶりに反落。前日比54.14ポイント安(-0.20%)の26812.78、ナショナル証券取引所の主要50社株価指数ニフティは同18.60ポイント安(-0.23%)の8219.90で取引を終えた。

小幅高で寄り付いた後は売りに押され、その後はマイナス圏でもみ合った。英国の欧州連合(EU)離脱懸念の後退に伴う海外株高を受け、インド株にも買いが先行。国内では、モンスーン(雨季)がインド国土の半分に到達しているとの報告がインフレ加速懸念を緩和させた。一方、連日の上昇で足元では高値警戒感が強まり、利益確定売り圧力が強まった。また、英国のEU離脱是非を問う国民投票が今週後半に控え、慎重ムードは継続した。

【中国本土】上海総合指数 2878.56 -0.35%
21日の上海総合指数は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比10.25ポイント安(-0.35%)の2878.56ポイントと3日ぶり反落した。

新規の買い手がかりに乏しいなかで売られる展開。主要経済統計の発表が先週までに一巡するなか、様子見ムードが漂っている。一方、政策期待は続く。深センと香港間の「相互乗り入れ」(両株式市場の相互取引)解禁に対する期待が強まっている。市場では、香港特別行政区・成立記念日の7月1日前後に開始スケジュールなどが発表されるとの見方が有力だ。上海総合指数などは、小高く推移する場面もみられている。

《CS》

 提供:フィスコ

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