【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):エーザイ、安川電、ディスコ、ニフコ
エーザイ <日足> 「株探」多機能チャートより
あおぞら銀行<8304>が反発。大和証券がリリースしたリポートによると、銀行サイドの安定配当を重視する姿勢が窺われる中、5%を上回る予想配当利回りに投資妙味は大きいと指摘。日銀マイナス金利導入のダメージも小さく、金融緩和局面でも下値不安は限定的(ディフェンシブ性が強い)と解説。投資判断は「2」(アウトパフォーム)を継続、目標株価は460円から410円へ引き下げている。同証券ではまた、PBR面では割安感が乏しいことに加え、税軽減効果が逓減する17年度以降の業績予想の確度・透明性の見劣り感もあり、他大手銀行対比での高い配当利回りは続くとの見解を示している。
■西松建設 <1820> 431円 +6 円 (+1.4%) 本日終値
西松建設<1820>が堅調。東海東京調査センターが16日付で投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を700円としており、時価とのカイ離が大きいことから、これを好材料視した買いが入っているようだ。同センターでは、国内の工事採算の改善が会社見込みを上回ると予想しており、17年3月期の経常利益を前期比35.7%増の221億円と、会社計画の165億円を大きく上回ると予想している。
■エーザイ <4523> 5,785円 +78 円 (+1.4%) 本日終値
エーザイ<4523>が反発。16日の取引終了後、第1四半期業績において一時収益(割安購入益)を計上すると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。4月に味の素<2802>100%子会社の味の素製薬を吸収分割承継会社とし、エーザイを吸収分割会社とする吸収分割でEAファーマが発足したが、識別可能資産および負債の公正価値より安く取得したことから、負ののれんに相当する割安購入益92億8300万円をその他の収益に計上する見込みだという。なお、17年3月期業績への影響は現在精査中としている。
■安川電機 <6506> 1,308円 +17 円 (+1.3%) 本日終値
クレディ・スイス証券の機械セクター(FA関連)のリポートでは、機械株の先行指標はCRBで、FA各社の株価先行指標は主要4機種受注合計と指摘。両者の前年比伸び率のスプレッドを見ると、FA関連はネガティブな局面に転じそうとみて、季節的に各社株価は9月辺りまで弱含みそうと解説。銘柄選好順位を、安川電機<6506>>SMC<6273>>キーエンス<6861>>THK<6481>>ナブテスコ<6268>の順に設定している。
■ニチアス <5393> 776円 +10 円 (+1.3%) 本日終値
ニチアス<5393>が5日ぶりに反発。5月10日に好業績発表を受けてマドを開けて買われたが、6月相場入りを境に全体相場に流され調整局面入りを余儀なくされた。ただ、PER10倍前後と割安感があり、マド埋めを待たずして切り返しに転じている。耐熱技術を生かしシール材や断熱材など工業製品の生産や、プラント工事を手掛け、17年3月期は建材事業の損益改善などが寄与して営業利益段階で連続ピーク利益更新を見込む。株主還元への意識も高く自社株買いに積極的。09年3月期に復配した後、今期計画を含め8期連続の増配で配当利回りは2.8%強と高い。政府が国策として注力するプラントなどのインフラ輸出でも、産業用ロックウールを生産する同社の商機拡大が期待される。
■ディスコ <6146> 9,550円 +120 円 (+1.3%) 本日終値
ディスコ<6146>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、精密加工ツールなど消耗品販売を中心とする安定的な収益構造や積極的合理的な株主還元姿勢は高く評価できるものの、スマホ市場の成長鈍化や日系電子部品企業の設備投資減速などにより精密加工装置の引き合いは低調と指摘。今後、中国の半導体/電子部品企業からの精密加工装置の受注がどの程度伸びてくるかが注目ポイントとみて、レーティング「ニュートラル」を継続。目標株価を9440円から9100円に引き下げている。
■豊田合成 <7282> 1,918円 +22 円 (+1.2%) 本日終値
豊田合成<7282>が反発。TIWでは、円高や液晶バックライト向け低調などから目先は厳しいと指摘。17年3月期営業利益は会社計画の360億円を上回る370億円と予想するも、会社側が減配を予想している事に加え、市場で円の先高観が強いため、レーティングを「2+」から「2」に引き下げている。
■ニフコ <7988> 5,340円 +60 円 (+1.1%) 本日終値
ニフコ<7988>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、多くの部品メーカーが減益ガイダンスを発表するなど厳しい事業環境の中、同社は堅調に増益を確保すると予想。市場環境が不透明な現状では、同社のような独自の強みを背景とした増益確度の高い銘柄の評価が今まで以上に高まる可能性があるとみて、レーティング「オーバーウエイト」と目標株価6200円を継続している。
■新日鐵住金 <5401> 1,928.5円 +21.5 円 (+1.1%) 本日終値
新日鉄住金<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など鉄鋼株が切り返しに転じている。アジア鋼材市況下落や在庫調整の影響などが収益の重荷となっているが、17年3月期は粗鋼生産の回復や在庫評価損も一巡し利益回復局面に向かうことが予想されている。懸念されていたアジア鋼材市況も「足もとは上昇の兆しがみえてきた」(中堅証券業界担当アナリスト)との指摘も出ており、底値買いの動きを誘発している。
●ストップ高銘柄
アキュセラ・インク <4589> 1,418円 +300 円 (+26.8%) ストップ高 本日終値
農業総合研究所 <3541> 2,770円 +500 円 (+22.0%) ストップ高 本日終値
GMO TECH <6026> 4,185円 +700 円 (+20.1%) ストップ高 本日終値
メディアシーク <4824> 487円 +80 円 (+19.7%) ストップ高 本日終値
モブキャスト <3664> 720円 +100 円 (+16.1%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
アトラエ <6194> 10,900円 -3,000 円 (-21.6%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース