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【市況】16日の中国本土市場概況:上海総合0.5%安と3日ぶり反落、証券株の下げ目立つ

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

16日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比14.39ポイント(0.50%)安の2872.82ポイントと3日ぶりに反落した。上海A株指数も下落し、15.01ポイント(0.50%)安の3007.00ポイントで引けている。外貨建てB株相場も値下がり。上海B株指数は3.31ポイント(0.96%)安の341.56ポイント、深センB株指数は7.08ポイント(0.66%)安の1069.93ポイントで終了した。

中国経済の先行き不安が意識される。5月の金融統計が昨日引け後に公表され、 国内金融機関の人民元建て新規融資は9855億人民元(約15兆7680億円)に拡大し、市場予想(7500億人民元)を上回ったものの、マネーサプライM2は11.8%増と、予想(12.5%増)を下回った。より広範囲な流動性指標である社会融資総量も6599億人民元にとどまるなど(予想は1兆人民元)、金融情勢を巡る不透明感がくすぶっている。ベンチャー企業株で構成される深セン創業板指数が下げ幅を広げたことも(前日比1.29%安で終了)、中小型株を好む個人投資家のセンチメントを冷やした。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。深センと香港間の「相互乗り入れ」解禁の期待感などが相場を下支えしている。

業種別では、証券株の下げが目立つ。東呉証券(601555/SH)は4.5%安と急反落した。このほかの証券株もさえない。上海ディズニーランドが本日開業したものの、上海銘柄も軒並み安。タクシー事業などを手がける上海錦江国際実業(600650/SH)が5.0%安、域内不動産開発の上海陸家嘴金融貿易区開発(600663/SH)が5.3%安、上海地下鉄を運営する申通地鉄(600834/SH)が3.7%安で引けた。鉄鋼株やゼネコン株、不動産株、ITハイテク関連株などもさえない。

一方、非鉄関連株などはしっかり。洛陽モリブデン(603993/SH)が4.5%上昇した。国務院が「非鉄金属産業の過剰生産に対する指導意見」を発表したことが支援材料となっている。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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