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【市況】NY株式:ダウは34ドル安、FOMC発表を好感も引けにかけて下げに転じる

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

15日の米国株式相場は下落。ダウ平均は34.65ドル安の17640.17、ナスダックは8.62ポイント安の4834.93で取引を終了した。英国民投票への懸念が一服し、欧州株が全面高となり、買いが先行。生産者物価指数(PPI)やNY連銀製造業景気指数が堅調な内容となったことも好感された。注目のFOMCでは賛成多数で政策金利が据え置かれたほか、今後数年間の利上げ見通しを引き下げた。イエレン議長の講演では雇用情勢への鈍化懸念が示されたほか、英国が欧州連合(EU)を離脱した場合、米国の経済見通しにも影響を及ぼすとの認識が示された。発表後は追加利上げ観測の後退を受けて緩やかに上昇したものの、引けにかけて下落に転じた。セクター別では、不動産や耐久消費財・アパレルが上昇する一方で公益事業や医薬品・バイオテクノロジーが下落した。

鉄鋼大手のUSスチール(X)はバンクオブアメリカ・メリルリンチによる投資判断引き上げを受け、上昇。短文投稿サイトのツイッター(TWTR)は、独の無料音楽共有サービスであるサウンドクラウドへの7000万ドルの出資が報じられ、堅調推移。クラウドベースの顧客管理ソフトなどのセールス・フォース(CRM)は一部アナリストによる買い推奨を受け、買われた。一方で、バイオ医薬品のセルジーン(CELG)は30億ドルの自社株買いを発表したものの、下落。スーパーマーケットのホールフーズ(WFM)は、食品医薬品局(FDA)から製造過程に対する規定違反の警告を受け、軟調推移となった。

本日のイエレン議長の発言を受けて、FF金利の先物取引から算出される利上げ確率は7月まで6%、9月まで23%、12月までは37%(15日時点)と年内利上げの可能性が大きく後退した。



Horiko Capital Management LLC

《TM》

 提供:フィスコ

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