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【経済】NYの視点:市場の米利上げ見通しは夏から秋へ=Fed世論調査


米連邦準備制度理事会(FRB)は14日から15日の2日間にわたり連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する。会合を前に経済専門局CNBCがエコノミスト、マネーマネジャーなどを対象にした調査を9-11日に実施。調査結果によると、市場関係者は利上げ見通しを夏から秋へ先送りした。6月の利上げは見送りを予想。理由として、大半の回答者が弱い5月雇用統計を第1に挙げた。2番目に世界経済で15%。英国の欧州連合(EU)離脱への不透明感を理由に挙げたのは13%に過ぎなかった。5月の弱い雇用統計に関しては統計上の誤差との見方が大半。6月の雇用統計でこの見解が確認された場合、7月の利上げ確率が一気に上昇する可能性が残る。

市場ではまた、「FRBは短期的な市場変動を重要視し過ぎ」との批判も目立った。一方、大半の回答者はFRBが国際経済や金融の展開に正しい割合で注視していると評価。大統領選挙を11月に控え、多くの回答者が選挙運動が経済見通しに悪影響を与えていると考えていることが明らかになった。また、ウォールストリートは前回4月調査と同様にクリントンが大勝すると見ている。しかし、経済に有益となる政策を掲げているのはトランプ氏との見方。経済に関する見通しでは2%前後の成長予想でほぼかわらず、今後の金利見通しでは、2016年末の予想が0.74%と、依然FRBの見通し0.9%を下回る。


【CNBCのFedサーベイ】

■次回の利上げ
2016年9月(前回調査2016年8月)

■FRBが利上げを打ち止める時期、最終的な金利水準
2018年10?12月期2.64%(前回2018年10?12月期、2.65%)

■金利見通し(FF金利誘導目標)
2016年:0.74%(FRB見通し0.9%)
2017年:1.5%(1.9%)
2018年:2.2%(3.0%)
長期:2.6%(3.3%)

■FRBへの批判
世界経済を注視し過ぎ:40%
最近の経済指標を注視し過ぎ:50%
FRBの動きを受けた市場の反応を注視し過ぎ:70%

■6月利上げ見送りの理由
5月の雇用統計:55%
世界経済:15%
英国の欧州連合(EU)離脱警戒感:13%

■5月の弱い雇用統計
統計上の誤差:55%
傾向の始まり:33%

■米国経済がリセッションに陥る可能性
23.5%(前回21.1%、1月28.8%)

■米国の回復における脅威
世界経済の弱さ:28%
税制、規制など:29%
金利の上昇:25%
貿易保護主義:13%

■米国大統領選挙
クリントン勝利:80%
トランプ勝利:15%

■経済に有利となる候補は?
クリントン:30%
トランプ:45%
わからない:25%

■株式相場に有利な候補は?
クリントン:38%
トランプ:25%
わからない:38%

■大統領選挙が経済に与える影響
見通しにマイナス:58%
見通しにプラス:3%
見通し変わらず:40%

(出所:CNBC)

《NO》

 提供:フィスコ

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