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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

VIX短先物 <日足> 「株探」多機能チャートより

■VIX短先物 <1552>  450円 (+48円、+11.9%)

 国際のETF VIX短期先物指数 <1552> [東証E]が連日の急伸で、5月2日以来の高値圏に浮上。同銘柄は「恐怖指数」とも呼ばれるVIX指数に連動し、米国株が波乱に遭遇した時に上昇し、米国株が堅調な局面では下落する性質を持つETF。英国のEU離脱懸念や中国経済の減速懸念などを背景に、世界株市場が再び揺さぶられるなか、にわかに注目が集まっている。今週はFOMCや日銀の金融政策決定会合と日米で金融政策を決定する重要日程にあることも為替を絡めボラティリティを高める可能性があり、投資家の不安心理を反映している。

■東建コーポレーション <1766>  8,490円 (+340円、+4.2%)

 東証1部の上昇率4位。東建コーポレーション <1766> が大幅高。同社は建設事業と不動産賃貸事業を収益の両輪としており、不動産市況の改善が進む首都圏で積極的な営業展開を進め、相続税の改正も商機につなげている。16年4月期営業利益は前期比34%増益の126億6500万円を計画しているが、市場では「きょう引け後に決算発表を控えており、好決算先取りの買いが流入している」(国内準大手証券マーケット支援部)とみられている。

■くらコーポレーション <2695>  6,040円 (+210円、+3.6%)

 東証1部の上昇率7位。東海東京調査センターでは、重要イベントを控えて投資家の様子見ムードは続くと指摘。日米の金融政策や英国の国民投票の結果を見るまでは、リバウンドも短期的なものに留まりそうとみて、引き続き個別の好業績株物色に徹する必要があると解説。くらコーポレーション <2695> や稲葉製作所 <3421> のように、「今期業績の上ブレが見込まれる銘柄に注目したい」との見解を示している。

■アプラスフィナンシャル <8589>  99円 (+3円、+3.1%)

 東証1部の上昇率9位。13日、アプラスフィナンシャル <8589> が、子会社アプラスがソフトバンクグループ <9984> 傘下のソフトバンク・ペイメント・サービス(SBPS)と提携し、EC事業者向けオンライン決済サービス「e-ゲート」の販売を開始すると発表したことが買い材料。「e-ゲート」はSBPSのオンライン決済サービスとアプラスの決済ソリューションを融合した総合ソリューションサービス。オンライン決済に加え、口座振替決済やコンビニ決済など多彩な決済手段を総合的にワンストップで提供する。発表を受けて、需要拡大が見込まれるEC事業者向け決済サービスの販売による業績への寄与に期待する買いが向かった。

■淀川製鋼所 <5451>  2,607円 (+57円、+2.2%)

 淀川製鋼所 <5451> が3日ぶりに反発。SMBC日興証券がリリースしたリポートでは、同社に対する17年3月期営業利益予想は68億円→85億円へ上方修正、会社計画(83億円)を若干上回る利益を確保できると予想。収益の低迷が続く中国の連結子会社、淀川盛餘(合肥)高科技鋼板有限公司(YSS)は、依然として黒字浮上へのハードルが高いとみているものの、国内事業の収益性回復、台湾子会社センユースチールの好調、などで全体の収益は底上げされていると指摘。18年3月期-19年3月期も増益トレンドが続くと予想している。投資評価は「2」(中立)を継続し、目標株価は2800円から3100円へ引き上げている。

■関電工 <1942>  785円 (+13円、+1.7%)

 関電工 <1942> が反発。都市再開発案件の増加など民間建設投資意欲が旺盛で屋内線工事の収益採算が向上しているほか、「東電向け配電線工事の損益も前期に黒字転換している」(国内証券アナリスト)ことも寄与して収益成長局面が続いている。「手持ち工事が豊富な点も強み」(同)で、高水準の受注残を武器に17年3月期営業利益は前期比22%増の200億円を会社側では見込んでいる。株価は前日に大陰線でボックス下限の770円近辺に到達し値ごろ感が浮上、PER13倍前後、PBR0.8倍台と株価指標面からも割安感が意識されたようだ。

■NTT <9432>  4,555円 (+26円、+0.6%)

 13日、NTT <9432> が発行済み株式数(自社株を除く)の3.24%にあたる6800万株(金額で約3080億円)を上限に、14日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買い(買い付け価格は13日終値の4529円)を実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

■丸一鋼管 <5463>  3,640円 (+20円、+0.6%)

 丸一鋼管 <5463> が小反発。国内大手証券では、米国では鋼管スプレッド(鋼管価格-HRC価格)の改善が進むと判断し、HRCの安定調達に優れる同社はHRCの需給がタイトな状況でも鋼管を拡販できると指摘。国内も引き続き安定収益を確保できると判断し、高い営業増益率を達成できる点は注目できるものの、株価上昇により短期業績の拡大期待は概ね織り込まれていると解説。レーティング「ニュートラル」を継続、目標株価を3300円から3590円に引き上げている。

■愛知製鋼 <5482>  464円 (+2円、+0.4%)

 愛知製鋼 <5482> が4営業日ぶりに小反発。SMBC日興証券はリポートで、爆発事故で停止していた知多工場のラインは3月21日に生産を再開、5月8日には、同業他社へ依頼していた代替生産も完了したと紹介。鋼材および鍛造品の出荷量の上振れ、メタルスプレッドおよび品種構成、電磁品の下振れ、などを理由に17年3月期の営業利益は会社計画の120億円を上回る140億円と予想している。投資判断は「3」(中立)を継続。目標株価は410円から460円へ引き上げている。

■ソニー <6758>  2,941円 (+11円、+0.4%)

 ソニー <6758> がしっかり。14日に米ロサンゼルスで開幕するゲーム見本市「E3」に先立つ記者会見で、「PlayStation(プレイステーション)VR」(PS VR)を、日本国内で10月13日に発売すると発表しており、これを好感した買いが入った。「PS VR」は、VRヘッドセットをかぶると、プレイヤーの360度全方向を取り囲む迫力のある3D空間が出現。独自の3Dオーディオ技術との連動によって生まれる圧倒的な臨場感で、ゲームの世界に本当に入り込んでいるかのような体験をもたらすという。価格は4万4980円(税抜)。

※14日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。


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