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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

博報堂DY <日足> 「株探」多機能チャートより

■博報堂DY <2433>  1,294円 (-73円、-5.3%)

 東証1部の下落率2位。博報堂DYホールディングス <2433> が大幅下落。同社が9日取引終了後に発表した5月度の主要3広告会社の月次売上高速報では、グループ中核の博報堂が前年同月比5.0%増と好調な伸びを確保した。ただ、残りの2社は、大広が同3.9%減、読売広告社は同10.1%減と低調だったこともあって買いにつながらなかった。株価は1300円台後半のもみ合いを下放れ、5日・25日移動平均線のデッドクロスが目前でテクニカル的に売りを呼び込んだ。

■住友金属鉱山 <5713>  1,121円 (-62.5円、-5.3%)

 東証1部の下落率3位。住友金属鉱山 <5713> が急反落。UBS証券では、PERやROEなどが同業他社よりも割高と指摘。割高な株価は、見えぬ金属市況上昇を織り込んでいるとみて、競争力のある鉱山、製錬事業の拡大など非鉄企業で最も魅力的な経営を行っているものの、その成果が出るまでには今しばらくの時間が必要と解説。レーティングを「ニュートラル」から「セル」へ、目標株価を1100円から970円に引き下げている。

■ロック・フィールド <2910>  1,667円 (-74円、-4.3%)

 ロック・フィールド <2910> が反落。同社は9日の取引終了後、17年4月期の連結業績予想を発表。売上高は517億7700万円(前期比3.7%増)、営業利益は28億2200万円(同10.8%増)、純利益は17億2100万円(同6.2%増)と増収増益を見込んでいるが、株価は続伸後とあって利益確定売りに押されている。基本となる定番商品の改良や旬の素材を用いた季節商品などの提案を継続して行うとともに、新たな取り組みとして朝食需要に合わせた商品やキッズ、シニア向けの商品などの開発を行っていく。

■三菱マテリアル <5711>  285円 (-7円、-2.4%)

 三菱マテリアル <5711> が3日続落。大和証券が9日付のリポートで、投資判断を「2(強気)」から「3(中立)」へ、目標株価を420円から340円へ引き下げたことが嫌気された。同証券では、北米セメント事業の需要成長ペースがやや緩慢になり、かつ偶発的なコスト増が例年相次いでいることや、三菱日立ツールとのシナジー創出に時間を要していること、さらに17年3月期配当が減配予想であることなどを指摘。また、円高進行に伴う利益換算差なども考慮して17年3月期経常利益を会社計画680億円を下回る677億円(従来予想773億円)に引き下げた。

■レンゴー <3941>  664円 (-14円、-2.1%)

 レンゴー <3941> が続落。大和証券は、同社に対する業績予想について、17年3月期の営業利益を前期比56%増の245億円(従来180億円)、18年3月期は同8%増の265億円(同185億円)とするとのリポートをリリース。会社計画に対しては、販売数量の伸びを低く見ている一方、段ボール古紙価格低下メリットを大きく見ていると解説。17年3月期下期以降も比較的高い数量増ペースを維持できるか、古紙価格下落によるコストメリットが拡大するか、今後注目されるとの見解を示している。投資判断は「3」(中立)を継続。目標株価は580円から750円へ引き上げている。

■JR東日本 <9020>  9,670円 (-180円、-1.8%)

 JR東日本 <9020> が続落。SMBC日興証券が同社についてリポートをリリース。17年3月期は新幹線の大規模改修に向けた引当金の計上開始による修繕費の増加、北陸新幹線の開業効果剥落・線路使用料増加など、利益の下押し要因が多く、減益を予想。本業の鉄道事業においては、日並びの悪化などが収益の下押し要因となる一方、インバウンドの取り込み継続やアクティブシニアの需要増加など、好悪材料が入り混じる外部環境が想定されると解説。投資評価は「2」(中立)を継続。目標株価は8900円から1万円へ引き上げている。

■GMOインターネット <9449>  1,246円 (-21円、-1.7%)

 GMOインターネット <9449> が続落。野村証券はリポートで、16年12月期営業利益を175億円→156億円(前期比5.4%増益、会社計画165億円)へ下方修正。セグメント別の営業利益予想は、「.shop」等の新商材販売による収益貢献を今回新たに織り込みインフラ事業を56億円→59億円へ上方修正した一方、証券事業を低迷する市場全体のFX取引量を反映し105億円→84億円へ、モバイルエンタテイメント事業をヒット作がでないことから2億円の営業損失から3億円の営業損失へ下方修正。ただ、広告事業の見方に変更はないと解説。レーティングは「バイ」を継続。目標株価は1750円から1700円へ調整している。

■イオン <8267>  1,629.5円 (-25.5円、-1.5%)

 イオン <8267> が続落。10日は国内大手証券がカバレッジを開始したことが確認されている。SMBC日興証券は、同社は権限委譲に基づく地域対応の取り組みが徐々に成果を収めていること、総合スーパー他社の大量閉店による競争環境緩和などを背景に、厳しい事業環境のなかでも業績は底堅く推移すると予想するとリポートで紹介。上場子会社を差し引いた持株会社・非上場子会社の業績、時価総額をみると、現状の株価はイオンリテールやダイエーなどGMS、SM・DS事業の回復をある程度織り込んだ水準にあると指摘。同社のカバレッジを投資評価「2」(中立)、目標株価1500円で開始している。ただ、目標株価が時価より低い水準のため、むしろ売り材料として捉えられた可能性がある。

■第一生命保険 <8750>  1,295円 (-17円、-1.3%)

 第一生命保険 <8750> が3日続落。国内大手証券では、同社は今期以降、国内営業職員チャネルの強化やシステム投資などによるコスト増加を見込んでいると指摘。これらは競争力強化、中長期な企業価値向上に貢献すると想定されるものの、その効果は短期的には不透明と解説。先行投資の増加や円高などの資産運用環境悪化により、中期的な一株当たり利益の成長鈍化を懸念し、レーティングを「バイ」から「ニュートラル」へ、目標株価を2050円から1490円に引き下げている。

■住友ゴム工業 <5110>  1,565円 (-16円、-1.0%)

 住友ゴム工業 <5110> が小幅反落。TIWでは、第1四半期は堅調も、想定以上の円高進行や原材料価格の反転上昇から業績の先行きに懸念が強まったと指摘。外部環境悪化を受け、16年12月期営業利益予想を815億円から755億円(会社計画は800億円)に、レーティングを「2+」から「2」に引き下げている。

※10日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。


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