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【経済】金融機関の国債入札姿勢に一大変化


 複数の報道によると、三菱東京UFJ銀行は、国債の入札に特別な条件で参加できる資格(国債市場特別参加者/プライマリー・ディーラー)を国に返す方向で検討している。資格返上によって、国債の入札ごとに発行予定額の4%以上を応札する義務はなくなる。報道によると、同行は7月にも国債市場特別参加者の資格を返上する方向のようだ。

 市場関係者の間では、日本銀行が導入したマイナス金利が国債市場特別参加者の資格返上を検討するきっかけとなったとの見方が多い。三菱東京UFJ銀行は資格を返上しても国債入札には参加するとみられており、国債市場に対してただちに大きな影響が及ぶことはないとみられている。

 ただし、国債入札について三菱東京UFJ銀行と同じ見解を持つ金融機関は少なくないとみられており、同行の動き(資格返上)に追随する金融機関が相次いで出てくる可能性は否定できない。金融機関による国債市場特別参加者の資格返上は、日本銀行の金融政策にも影響を与えそうだ。マイナス金利拡大や国債買い入れの増額などの追加緩和措置の導入は難しくなるとの指摘もあり、日銀による追加緩和を想定したリスク選好的な円売りは抑制される可能性がある。
《MK》

 提供:フィスコ

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