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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~抵抗帯突破を意識しつつ、中小型株での循環物色か

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

9日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:抵抗帯突破を意識しつつ、中小型株での循環物色か
■外資系証券の注文動向:差し引き380万株の売り越し
■前場の注目材料:グーグル、AIの非常停止ボタンの開発進める



■ 抵抗帯突破を意識しつつ、中小型株での循環物色か

9日の日本株市場はこう着感の強い相場展開が見込まれる。米株高や原油先物相場の上昇が下支えとして意識されるだろうが、円相場は1ドル106円台での推移と、円高が重石になりそうだ。また、価格帯別出来高で商いが膨らんでいる16800-17000円レベルの下限に到達しており、ここからは戻り売り圧力も意識されやすいだろう。

5月下旬のリバウンド局面で16800円処の抵抗を突破し、5月末には17200円を突破していた。その後マドを空けての下落であっさり、16800円を割り込んでいたこともあり、戻り待ちの売り圧力は強そうだ。ここからの一段の上昇というよりは、週末の先物・オプションSQを前に、下値固めの流れといったところであろう。

また、三菱東京UFJ銀行による国債入札の特別資格返上や英国のEU離脱リスク等の影響なども警戒されるなか、神経質な相場展開から積極的な売買は手控えられよう。SQに絡んだインデックス売買が中心となるなか、マザーズ市場などの中小型株での短期的な値幅取り狙いに向かいやすい。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き380万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1610万株、買い1230万株、差し引き380万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


6月02日(木):140万株の売り越し
6月03日(金):560万株の売り越し
6月06日(月):420万株の売り越し
6月07日(火):270万株の売り越し
6月08日(水):120万株の売り越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(18005.05、+66.77)・NY原油(51.23、+0.87)
・北朝鮮、核の再処理施設を再稼働
・独、再生エネルギーの固定価格買取制度を廃止
・景気ウォッチャー調査、2ヶ月連続低下
・トヨタ<7203>、8月めどに、ほぼ全ての総合職社員対象に在宅勤務制度導入
・グーグル、AIの非常停止ボタンの開発を進める


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 4月機械受注(前月比予想:-3.0%、3月:+5.5%)
・08:50 5月マネーストックM3(前年比予想:+2.7%、4月:+2.7%)
・08:50 対外対内証券売買(先週)
・10:30 中曽日銀副総裁講演(秋田市)


<海外>
・10:30 中・5月消費者物価指数(前年比予想:+2.2%、4月:+2.3%)
・10:30 中・5月生産者物価指数(前年比予想:-3.2%、4月:-3.4%)
・ASEM財務相会合(10日まで)
・中国(9-11日)、香港(9日)、台湾(9-10日)が端午節で休場

《WA》

 提供:フィスコ

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