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2016年06月08日16時20分

【特集】ソルクシーズ Research Memo(4):ストック型ビジネスに注力中

ソルクシーズ <日足> 「株探」多機能チャートより

■業績動向

(2)トピックス

2016年以降、ソルクシーズ<4284>が注力中のストック型ビジネスにおいて、新しい取り組みが開始されているので以下に簡単に紹介する。

○高齢者向け在宅見守りサービス「いまイルモ」
2016年1月より山形県の川西町と同社及び(株)こころみが共同で、多機能の見守りセンサーと会話型見守りサービスによる「健康寿命の延伸」実証事業を開始している。第1次実証期間(2016年1月下旬から2月末)では、川西町の独居高齢者宅100件に同社の見守りセンサーを設置し、同センサーで得たデータと、こころみの定期的な電話による会話型見守りサービスを組み合わせることで、対象者の安否や健康状態の確認などを行った。次段階(2016年3月中旬~)では、独居高齢者の日頃の行動状況やメンタル面の分析を行い、将来的にはこれらの分析結果を使って、川西町が実施する健診・健康教室・ウォーキングなどのイベントへの参加を促し、「健康寿命の延伸」を目指していくことを目的としている。第一次実証期間を終えた段階での評価に関してはおおむね良好であったが、サービス料金の低価格化が今後の課題となりそうだ。

また、もう1つの案件としてトヨタ・モビリティ基金、名古屋大学による共同研究「愛知県豊田氏足助地区におけるモビリティ活用型モデルコミュニティの構築」の一環として実施される「足助病院プロジェクト」に、同社の見守りサービスが活用されることが決定した。同プロジェクトでは一人暮らしの世帯に多機能の見守りセンサーを設置し、必要に応じて日常の生活状況、行動状況等の見守りデータを足助病院と共有し、診察時に医師による生活指導を受けることで病気の予防保全に役立てる取り組みを進めていく。

超高齢化社会の到来と同時に、独居老人も増加の一途をたどると予想されるだけに、地方自治体や病院、介護施設などと連携する格好での取り組み事例は、今後も増加していくものと予想され、同社のストック型ビジネスの収益拡大に貢献しよう。

○IoTを用いたエネルギーマネジメントシステムを開発
子会社のイ?・アイ・ソルが錢高組<1811>と共同で、IoTを用いた山岳トンネル工事の安全管理と省エネルギー化を連動させるエネルギーマネジメントシステム「TUNNEL EYE」(特許出願中)を開発し、2016年4月より同システムの販売を開始することを発表した。同社の売上高としては初年度で1億円を見込んでいる。

同システムは、山岳トンネル工事現場において各種情報を収集するための機器(人や車両を検知するセンサー、作業環境を測定する濃度計、照明機器や換気ファンなどの電気機器の稼働状況をモニタリングする電力計)を設置し、インターネット経由でこれらの情報を収集し、トンネル外部から安全を確保するための警報通知や、省エネの自動制御等を行う仕組みとなっている。

既に、「高松自動車道 志度トンネル工事」(施工:錢高組)に試験導入を行い実用性については確認済みで、電力費で従来比約2割の削減効果を見込んでいる。ビル内におけるエネルギーマネジメントシステムは既に普及が進みつつあるものの、工事現場では業界初となる。山岳トンネル工事では今後、リニア新幹線の工事も控えていることから潜在需要は大きいとみられる。また、同社では同システムをビルの建設現場にも応用展開していきたい考えで、建設現場でのIoT需要を取り込んでいく戦略だ。売上高としてはIoTのシステム利用料を得る格好で、ストック型のビジネスモデルとなる。

○防犯カメラシステム
子会社のインターディメンションズで、仙台市青葉区国分町の「防犯カメラシステム」の設計・設置工事を行い2016年3月より稼働した。防犯カメラは16台で、赤外線LED照明機器を搭載し、昼夜問わず高解像度の鮮明な撮影が可能となっていること、また、町内全域にネットワークを構築したことで通信料のランニングコストが掛からないことが特徴となっている。宮城県内の商店街に防犯カメラを設置する取組は本件が初めてであり、今後の展開が期待されている。なお、同事業についても導入時の機器販売に加えて、システム利用料を得るストック型のビジネスモデルとなっている。

また、防犯カメラを使ったセキュリティシステムとして、顔認証システムを搭載したシステムの販売も開始している。同社の主力顧客であるパチンコホールなどで需要があると見ている。課題は価格を低く抑えているため顔認証システムの精度がまだ低く、人物特定が困難である点。現在は将来のセキュリティ需要を狙いつつ、サイネージ製品として提供を行っている。需要はあるだけに、今後の精度向上に向けた取り組みが期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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