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【材料】シンワアートオークション<2437>豊富な富裕層データベースを活かし医療ツーリズムに注力=向後はるみ


5月18日に日本政府観光局(JNTO)が発表した、16年4月の訪日外客数は前年同月比 18%増の208. 2万人と、2か月連続で200万人を超え、過去最高の記録となりました。訪日外客数のシェアは、東アジアが全体の66.3%を占め、トップは中国の51.5万人、次いで台湾の38.4万人、韓国35.4万人となっています。
英調査機関エコノミスト・インテリジェンス・ユニットのリポートによると、経済が急成長するアジアでは肥満や糖尿病など欧米型の健康障害が増加し、医療費は2017年までに約230兆円に達し、世界全体の24%を占めと試算されています。一方、収入の増加や教育水準の向上に伴い、健康への意識が大幅に高まっているとの事です。

医療インバウンド、医療ツーリズムは、日本が持つ医療技術やサービスを海外で展開するアウトバウンドと両輪で政府が推し進める、成長戦略の柱にも位置づけられている「国策」です。

そこで、今後の期待テーマ株である「医療ツーリズム」に取り組むシンワアートオークションを、4月25日ラジオ日経での放送内容を補足し、ご紹介します。


■シンワアートオークションの企業概要
同社は国内最大級の美術品オークション会社です。日本の近代美術を中心として、 近代陶芸やワイン、ブランド雑貨、時計、宝飾品なども手掛けています。2,000万円以上の高額落札作品における市場シェアでは業界トップの約45.0%を占めています。美術品に対する専門性の高さや富裕層マーケティングによる人的ネットワーク、豊富な実績に裏打ちされた信用力やブランド力などを強みとして、 業界のリーディングカンパニーとしての地位を確保しています。
■事業内容
シンワアートオークションの事業は、主力の「オークション関連事業」のほか、新規事業である「エネルギー関連事業」「その他」の3つに区分されます。
2016年5月期上期実績の事業別売上高構成比率を見ると、主力の「オークション関連事業」が31.5%、「エネルギー関連事業」が68.5%と、前期より本格稼働した「エネルギー関連事業」の比率が高くなっています。

■強み
シンワアートオークションの強みの1つには、約27年間にわたって積み重ねてきた富裕層マーケティングにより、2万人を超える富裕層データベースを管理する人的ネットワークが挙げられます。
今期はその強みを活かし、将来の安定収益源となり得る新規事業として、医療ツーリズムとキャプティブ設立コンサルティングにおける事業モデルの構築に取り組んでいます。

■富裕層向け総合サービスカンパニーとして事業拡大を進める
2014年5月期よりスタートした新中期経営計画(5ヶ年計画)の成長戦略の柱として、オークション事業の拡大と新規事業の育成による安定収益源の確保、アジア戦略の3点を中心に「アートから始まる富裕層向け総合サービスカンパニー」 へと事業ドメインの拡充を進めています。
数値目標としては、最終年度である2018年5月期に売上高 145億円、本体純資産150億円、戦略子会社純資産150億円と大きな飛躍を掲げています。注力する医療ツーリズムは、中国・アジアからのインバウンド旅行者へのマーケティングに加え、決済プラットフォームに加盟する医療機関の開拓に取り組むことで、来期以降の本格稼働を目指しています。

■医療ツーリズムへの取り組み
日本を含めたアジアの富裕層に最先端の医療技術や、より良い品質の医療サービスを紹介する医療ツーリズム を収益の柱とするべく、高度医療サービスや高度医療健診を提供する医療機関や提携医療機関等との具体的な折衝を行っています。3Qにおいては、に日本の医療サービスを利用する中国・アジアからのインバウンド旅行者の獲得を目的として、香港において孫会社を取得し、香港での中国銀聯カードの決済機能を保有するCoporate Business Network Limitedと孫会社との間で業務提携を締結し、新たに合弁会社を設立しました。その他、医療コーディネーター業務や医療通訳養成講座を開始しています。

■業績は2桁増収、3桁増益を見込む
4月13日に発表した2016年3月期の第3四半期業績は、売上高が前年同期比88.0%増の24.56億円となり、経常損益は前年同期の1.31億円の赤字から1.15億円と黒字に転換しています。通期については、売上高が前期比11.9%増の32.97億円、営業利益が同238.3%増の2.63億円、経常利益が同369.4%増の2.47億円、当期純利益が同878.8%増の1.60億円と大幅増収増益を見込んでいます。







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フィスコ
向後はるみ

《TM》

 提供:フィスコ

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