【材料】図研エルミック---IoT社会のなかでIPセキュリティ、産業、車載通信に経営資源を投入

図研エルミック<4770>は「通信」を基盤とするソフトウェアの開発・販売を手掛ける。IoT(モノのインターネット)など、あらゆるモノがネットワークにつながり、連動して機能する社会となりつつあるなか、「IPセキュリティ分野」「産業分野」「車載通信分野」の3分野に対し、集中的に経営資源を投入し、差別化された技術・製品をより早く提供する取組みを行っている。

「IPセキュリティ分野」は、ネットワークビデオ監視システム向け、ONVIF準拠ライブラリを中心にあらゆる機器間でのストリーミング配信に必要とされる環境や技術を提供。「産業分野」では、産業ネットワーク・IoTに向け、イーサネット技術を核としたネットワーク技術や環境、スマートグリッドやスマートメーターなどのスマートハウス向けのECHONET Liteミドルウェア、ならびに様々なネットワークを繋げるGateWay技術や環境を提供する。「車載通信分野」については、MirrorLinkライブラリを中心にコネクテッド・カーで必要とされる環境や技術を、またEthernetAVBなど車載ネットワーク向けの技術を提供する。

足元の業績では、2016年3月期の売上高が前期比4.2％増の11.02億円、営業利益が同114.1％増の0.30億円、経常利益が同113.2％増の0.31億円、当期純利益が同432.5％増の0.39億円だった。4月に利益計画を上方修正しており、これに沿った着地となっている。IPセキュリティ分野においては、社会情勢を背景に監視カメラ／ネットワークカメラの需要が高まっている。車載通信分野においては新しい車載ネットワークに向けた技術開発を加速させているほか、産業分野においてスマートハウス向けECHONET Liteミドルウェアの販路の拡大と製品に注力している。

17年3月期については、売上高が前期比17.9％増の13.00億円、営業利益が同48.1％増の0.45億円、経常利益が同41.5％増の0.45億円、当期純利益が同24.0％減の0.30億円を見込んでいる。

《TN》

　提供：フィスコ