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【注目】前週末25日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

タカラバイオ <日足> 「株探」多機能チャートより

■タカラバイオ <4974> [東証M] 1,366円 (+86円、+6.7%)

 24日、東証がタカラバイオ <4974> [東証M]を31日付で市場1部に市場変更すると発表したことが買い材料。TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■ラオックス <8202> [東証2] 128円 (+7円、+5.8%)

 24日、ラオックス <8202> [東証2]がANAグループと包括連携協定を締結したと発表したことが買い材料視された。両社はANAカードマイルプラス提携や空港売店へのラオックス商品供給などを通じ、中国を中心としたインバウンド需要のさらなる拡大に向けて協業する。また、ANAグループによるラオックス店舗への地方ご当地雑貨や食品などの供給により、地方活性化への貢献を図る。発表を受けて、相乗効果の創出による将来的な業績への寄与に期待する買いが向かった。

■三菱商 <8058>  1,981円 (+61円、+3.2%)

 三菱商 <8058> がしっかり。24日の取引終了後、16年3月期の連結業背見通しについて、最終損益を3000億円の黒字から1500億円の赤字(前期4005億7400万円の黒字)へ下方修正したが、赤字転落は既に報道され、株価も下落していたこともあり、織り込み済みとの見方が強いようだ。なお、最終赤字は会社設立以来初めてとなる。チリ銅事業や西豪州ブラウズLNG事業などによる減損損失計4300億円を計上することが要因という。なお、期末配当は25円の予定を据え置いている。

■第一生命 <8750>  1,397円 (+41.5円、+3.1%)

 第一生命 <8750> が3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券はリポートで、マイナス金利政策導入以後、同社の資本充足率は15年9月末の137%から2月末では107%程度の水準まで急激に低下していると推定され、そのような状況下で従来想定してきたような自社株買いを積極的に実施することは困難と指摘。レーティングを「オーバーウエイト」から「ニュートラル」へ格下げし、目標株価は2600円から1700円へ引き下げている。

■トヨタ <7203>  6,180円 (+169円、+2.8%)

 野村証券の自動車セクターのリポートでは、警察庁が一部高速道路の最高速度を120キロへ引き上げることを容認と伝わったことを受け、業界全般で、従来よりも高性能な車両へのニーズが高まる可能性もあり、販売ミックスが改善する可能性もあると指摘。今回の決定は、自動運転の普及と自動車の商品魅力の向上という観点からも自動車業界にポジティブと考え、登録車需要が10~15万台増加することを意味していると解説。個別では、トヨタ <7203> 、富士重 <7270> 、マツダ <7261> に恩恵があると予想している。

■千葉銀 <8331>  550円 (+15円、+2.8%)

 千葉銀 <8331> と武蔵銀 <8336> がともに後場買われた。午後0時15分ごろに、包括提携を行うと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。今回の提携では、両行の経営の独立性や固有の企業ブランド・店舗網・顧客基盤を維持したうえで、商品・サービスの高度化によるトップライン収益の拡大や、バックオフィス業務の共同化などによるコスト削減を目指すというもの。また、これに伴い、お互いの普通株式をそれぞれ追加取得するとしており、資本面でも結びつきを強めるようだ。なお、具体的な提携の内容については、今後、協議を進めるとしている。なお千葉銀では同時に、上限を1000万株(発行済み株数の1.21%)、または50億円とする自社株買いもあわせて発表した。取得期間は4月1日から28日まで。

■日立ハイテク <8036>  3,120円 (+80円、+2.6%)

 日立ハイテク <8036> が反発。みずほ証券では、18年3月期には、過去最高利益491億円を超過する500億円の営業利益を達成すると予想。SPE事業を手がける同社と日立国際 <6756> が、日立グループ再編の対象と株式市場が期待していることも注目点として、コンダクターエッチャーは市場拡大を見込むことが出来ると評価。レーティング「買い」、目標株価3800円でカバレッジを開始している。

■ノエビアHD <4928>  3,325円 (+85円、+2.6%)

 ノエビアHD <4928> が4日続伸。岩井コスモ証券が24日付のリポートで、目標株価を3000円から3500円に引き上げた。投資判断は「B+」を継続した。セルフ化粧品「なめらか本舗」が好調を牽引する。高級化粧品「ノエビア」のノウハウが生かされたセルフ化粧品「なめらか本舗」は、国内外ともに2ケタ成長が続く見通し。2007年に進出した中国では既に800店舗以上で販売されており、着実に海外展開のノウハウを積み上げ、拡大が見込めるアジアの化粧品市場の取り込みが期待できるとしている。

■イビデン <4062>  1,373円 (+34円、+2.5%)

 イビデン <4062> が反発。クレディ・スイス証券では、引き続き業績の不透明感は強いものの、FO-WLPリスクは株価に概ね織り込まれたと指摘。16年3月期営業利益予想を249億円から205億円に引き下げるものの、今後はPCBに対する追加リストラに期待したいと解説。レーティングを「アンダーパフォーム」から「ニュートラル」に引き上げ、目標株価は1500円から1370円に引き下げている。

■村田製 <6981>  14,100円 (+285円、+2.1%)

 米系大手証券の電子部品セクターのリポートでは、RF部品はグローバルスマホ市場で今後も成長著しい注目分野と指摘。RFを多く用いて実現するマルチバンド対応やキャリアアグリゲーションは、2016年も幅広いブランドで対応する端末が多く発売されるとみて、RF部品の利益貢献度は村田製 <6981> と太陽誘電 <6976> が高く、その他の電子部品事業は総じて厳しいと解説。個別銘柄では、村田製を買い推奨、TDK <6762> と太陽誘電を売り推奨している。

■日化薬 <4272>  1,131円 (+22円、+2.0%)

 日化薬 <4272> が反発。仏系有力証券では、高い営業利益率に加え、キヤッシュリッチ銘柄として評価。投資家へのリターンも期待できるとみて、レーティング「買い」、目標株価1500円でカバレッジを開始している。

■ミズノ <8022>  538円 (+10円、+1.9%)

 SMBC日興証券が24日付でミズノ <8022> の投資判断を「3(弱気)→2(中立)」に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、株価は直近までの調整により、16年3月期までの業績低迷を反映した水準にあると報告。また、17年3月期は円安部分の価格転嫁や円高による原価低減、低調だった冬物衣料販売の反動で、国内を中心に収益が改善すると予想している。なお、目標株価は540円→535円に減額した。

■デンソー <6902>  4,517円 (+82円、+1.9%)

 デンソー <6902> が反発。同社は25日、中国で冷凍機の開発設計、生産、販売を行うキングテック社と合弁生産会社を設立することを発表した。中国では、食の安全意識の高まりなどにより、生産地から消費地までの温度管理を向上させたコールドチェーンの充実が求められており、車載用を始めとする冷凍機市場は今後も拡大することが見込まれている。今回の合弁会社設立により、キングテック社が持つ豊富な商品ラインアップとコスト競争力に、デンソーがこれまで培った高い技術力と品質を融合することで、中国における冷凍機開発、販売を強化するとともに、食の安心安全に貢献する。また、これを足掛かりとしてグローバルにコールドチェーンビジネスの拡大を目指す。新会社は今年3月に設立、5月から冷凍機の生産を開始する予定。

■飯田GHD <3291>  2,221円 (+39円、+1.8%)

 飯田GHD <3291> が続伸。SMBC日興証券は、同社の16年3月期第3四半期までの業績進捗と、分譲戸建市場動向や17年3月期からのIFRS適用方針等を踏まえて業績予想を見直したとのリポートをリリース。17年3月期は、IFRS適用によりのれん償却負担101億円がなくなり、消費税増税を控えて需要も伸長することで営業利益は1000億円に到達すると予想している。同証券は、目標株価を2400円から2300円へ引き下げている。新しい目標株価は、3日23日終値2165円に対する乖離率が6%超とセクター平均の18%を下回ることを踏まえ、投資評価は「1」(アウトパフォーム)から「2」(中立)へ格下げしている。

■三菱UFJ <8306>  535.7円 (+7.2円、+1.4%)

 SMBC日興証券の銀行セクターのリポートでは、17年3月期ガイダンスは従来と異なり保守的計画が増加するリスクに注意すべきと指摘。昨年9月以降、大手行を取り巻くビジネス環境は海外預貸事業環境の大幅悪化、手数料鈍化、エネルギー関連与信リスク増加などで既に悪化基調とみて、今年1月末に導入された日銀マイナス金利政策に伴う国内NIM(ネット・インタレスト・マージン)悪化により更に追い打ちをかけつつあると解説。マイナス金利政策は「今後どの程度のペースでどの程度マイナス幅を拡大していくか」が予見し難くいことから、基本的には右肩下がりの収益目標を想定せざるを得ないとして、堅調な本業トレンドは転換する可能性が高いと予想。業種格付け「中立」を継続、個別銘柄では、三菱UFJ <8306> の安定感に注目している。

■ソニー <6758>  2,896円 (+33円、+1.2%)

 ソニー <6758> は堅調。同社は24日、傘下のソニー・コンピュータエンタテインメントがスマートデバイス市場向けに新たなサービス事業を展開することを目的とした新会社「フォワードワークス」を設立することを発表した。新会社ではプレイステーションで培ったゲーム制作のノウハウを活用し、スマートフォンを含めたスマートデバイス向けに最適化したゲームアプリを、日本およびアジア市場で展開する。ソニーとしてスマホゲームへ本格参入することになり、その動向が注目される。

■ゆうちょ銀 <7182>  1,422円 (+15円、+1.1%)

 25日朝、ゆうちょ銀 <7182> が本日公布された郵政民営化法施行令の一部を改正する政令に基づき、4月1日から通常貯金などの預入限度額を引き上げると発表したことが買い材料視された。通常貯金のほか、通常貯蓄貯金、定額貯金各種、定期貯金各種の限度額が、現在の1000万円から1300万円に引き上げられる。発表を受け、貯金限度額引き上げによる預金の流入に期待した買いが向かった。

■静岡銀 <8355>  821円 (+8円、+1.0%)

 静岡銀 <8355> が3日ぶりに小反発。大和証券はリポートで、17年3月期の連結純利益を前期比3%減の475億円と予想。従前は資産形成ローン等への取り組みにより、貸出金利息の増加を見込みやすいと判断していたものの、マイナス金利の導入により貸出金利息の減少は避けられないと指摘。ただ、貸出利回り低下は緩やかになるとみて、投資判断は「2」(アウトパフォーム)を継続。目標株価は1400円から950円へ引き下げている。

■相鉄HD <9003>  691円 (+4円、+0.6%)

 相鉄HD <9003> が4日続伸。同社は24日の取引終了後、子会社の相鉄アセットマネジメントを通じて東京都区部を主体に中古マンション買取再生販売事業(リノベーションマンション事業)へ本格参入することを発表した。今回、リノベーションマンション事業の拡大を加速するため、相鉄アセットマネジメントの商号を「相鉄リナプス」に変更し、専業会社にしたうえで先ずは販売戸数500戸体制を目指す方針。

■ハーモニック <6324> [JQ] 2,797円 (+10円、+0.4%)

 ハーモニック <6324> [JQ]が続伸。東海東京調査センターでは、16年3月期第4四半期受注高は70億円に増加すると予想し、17年3月期第1四半期まで高水準の受注が続きそうと指摘。受注モメンタムの改善と長期的な成長力を評価して、レーティングを「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に、目標株価を1900円から3150円に引き上げている。

■アステラス <4503>  1,553.5円 (+5円、+0.3%)

 アステラス <4503> は堅調。同社は25日、午前10時に米国メディベーション社と共同で開発・販売を行っている経口アンドロゲン受容体阻害剤エンザルタミド(一般名、製品名はイクスタンジ)について、転移性ホルモン感受性前立腺がん(mHSPC)患者を対象とした第3相ARCHES試験を開始したことを発表した。前立腺がんは、世界で男性が罹患するがんのなかで2番目に多い疾患で、mHSPC患者においては現在、男性ホルモンであるアンドロゲンの量を減らすアンドロゲン除去療法(ADT)が標準療法となっている。今回のARCHES試験では、mHSPC患者を対象としてエンザルタミドとADTを併用した際の有効性および安全性を、プラセボとADTとの併用と比較して評価していく。

※25日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。


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