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【特集】ビューティ花壇 Research Memo(6):過去業績では生花卸売やブライダルが事業成長をけん引


■業績動向

(1)過去の業績推移

過去5期分(2011年6月期? 2015年6月期)の業績を振り返ると、前期(2015年6月期)がわずかに減収となったものの、主力の生花祭壇事業の売上高が伸び悩みを見せるなかで、生花卸売事業やブライダル装花事業の伸長、M&A により参入した新規事業(土木・建設事業、その他事業)により、事業規模を拡大してきた。一方、営業利益率は、生花祭壇事業における単価下落や円安による仕入原価の高騰などを受けて、2010年6月期をピークに低下傾向にある。特に、2014年6月期は単価下落が想定以上に急速なペースで進んだことから営業利益率は大きく低下した。

なお、過去5期におけるM&Aの実績として、2012年2月に昇建設(土木・建設事業)、2012年4月にSHF(その他事業)、2013年4月に花時(生花祭壇及び生花卸売事業)、2013年10月にマイ・サクセス(生花卸売事業)が挙げられる。

一方、資本効率を示す自己資本利益率(ROE)は、利益率の低下に伴って大きく低下した。2015年6月期は特別損失の計上により純損失に陥ったことからマイナスとなっている。また、財務基盤の安定性を示す自己資本比率も有利子負債残高の増加とともに低下している。ビューティ花壇<3041>が「業界のコストリーダー」として事業拡大を実現するためには、収益力の強化とともに財務基盤の増強が課題となるだろう。

当座比率について、前期末において、3期ぶりに100%以上となり、2016年6月期第2四半期末では流動負債の減少(主に短期借入金の減少、未払法人税及び消費税の減少)により、119.9%と更に改善した。固定長期適合率については、長期資金の調達により、64.3%と前期末より15.4ポイント改善している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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