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【市況】大幅反発も強弱感が対立しやすい水準、中小型株にシフト/ランチタイムコメント


 日経平均は大幅に反発。336.98円高の17061.79円(出来高概算9億株)で前場の取引を終えた。21日の米国市場は利上げ観測の後退や堅調な原油相場が引き続き好感されており、NYダウは7日続伸だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比245円高の16755円となり、これにさや寄せする格好から始まった。その後も、円相場が1ドル112円20銭辺りと、朝方からやや円安に振れていることも、買戻し等を誘う要因になっているようだ。
 ただし、寄り付き直後に17107.80円をつけた後は、17000円を挟んでの狭いレンジ内での取引が続いている。セクターでは33業種すべてが上昇しており、その他製品、精密機器、医薬品、輸送用機器が3%を超える上昇。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1600を超えており、全体の8割を占めている。売買代金上位では、トヨタ自<7203>、フィスコ<3807>、メガバンク3行のほか、任天堂<7974>、ソニー<6758>が堅調。半面、ソフトバンクグ<9984>、SOSEI<4565>が冴えない。

 日経平均は寄り付き直後に17000円を回復すると、その後は同水準でのこう着が続いている。5日線や一目均衡表の転換線をクリアしているほか、ボリンジャーバンドの+1σ水準を捉えてきている。一方で、価格帯別出来高では16900-17100円レベルの商いが膨らんでいる水準であるため、強弱感が対立しやすいところであろう。また,前場半ば以降は、ほぼ横ばいで推移しており、日経平均が300円を超える上昇ではあるが、参加しづらい面もありそうだ。
 為替相場はドル・円が1ドル112円台前半で推移しているが、再び111円台をつけてくるようだと、利益確定の流れに向かう可能性があり、引き続き為替相場を睨みながらの相場展開になりそうだ。その為、物色はテーマ性のある中小型株への資金シフトが強まりやすいだろう。(村瀬 智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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