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【経済】FRBの姿勢はちぐはぐな印象


米連邦準備理事会(FRB)は先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大方の予想どおり金利の据え置きを決定したが、政策金利引き上げの予想は年4回から2回程度と後退した。 声明文においても海外のリスク要因がかなり強調された、かなりハト派的な内容となった。 今後の利上げについては相当慎重な姿勢が示されたといえる。
 しかし、前回の会合時に比べると世界の金融市場はやや落ち着きを取り戻している他、米国の雇用統計等の指標も改善を示しており、ハト派的な内容に転じたのはかなり違和感を感じる。
 FRBのあるべき姿としては、前回がハト派で今回がタカ派的、つまり前回に今回のような慎重姿勢を示し、今回は利上げに前向きな姿勢が示された方が妥当だったと思われる。
 これで、日銀のマイナス金利導入、欧州中央銀行(FCB)の追加緩和、そして米国の金融引き締めの先送り(事実上の緩和)と、世界的に金融緩和の流れが強まった。さらに、中国も金融市場を支援するために金融緩和の方向を打ち出している。
 金融市場はまだ完全に落ち着いたとはいえないが、世界的にはまたもや過剰流動性を背景としたリスクオン相場が再燃する可能性も出てきた。
《YU》

 提供:フィスコ

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