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【特集】飯野海運 Research Memo(9):2016年3月期第3四半期累計は減収だが大幅経常増益


■業績動向

飯野海運<9119>の2016年3月期第3四半期累計(4月-12月)連結業績は、売上高が前年同期比4.6%減の72,475百万円、営業利益が同8.5%増の6,512百万円、経常利益が同37.3%増の6,559百万円、四半期純利益が同1.4%減の4,859百万円だった。

セグメント別に見ると、外航海運業は売上高が同6.1%減の56,377百万円、営業利益が同35.0%増の3,191百万円だった。ドライバルクキャリアの運賃市況が歴史的な安値水準で推移したことも影響して減収だったが、オイルタンカー、ケミカルタンカー、大型ガスキャリアにおいて安定的な収益を確保した。

さらに円安、原油価格下落、既存契約の有利更改への取り組み、効率配船や運航採算向上への取り組みなどが寄与して大幅営業増益だった。平均為替レートは1米ドル=121.58円(前年同期は1米ドル=105.80円)、平均燃料油価格は311米ドル/MT(前年同期は587米ドル/MT)だった。

内航・近海海運業は売上高が同1.0%減の7,161百万円、営業利益が同36.8%減の347百万円だった。内航ガス輸送は暖冬傾向、近海ガス輸送は中国経済の成長鈍化などで、いずれも荷動きがやや低調だったようだ。

不動産業は売上高が同2.5%増の8,998百万円、営業利益が同3.7%減の2,974百万円だった。賃貸ビル、イイノホール&カンファレンスセンター、レンタルフォトスタジオとも、稼働率はおおむね堅調のようだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)

《HN》

 提供:フィスコ

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