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【市況】明日はIPOラッシュ、好スタートならテーマ株等に利食い資金還流も【クロージング】


17日の日経平均は3日続落。38.07円安の16936.38円(出来高概算22億株)で取引を終えた。米国の利上げペースが鈍化するとの見方から、16日の米国市場が上昇。原油相場の反発も材料視されるなか、節目の17000円を回復して始まると、その後一時17250円を超える場面もみられた。しかし、後場に入るとこう着感が強まる展開となり、次第に利益確定の流れに向かった。株式市場の弱い値動きから為替市場では円高に振れ、これが嫌気されて下げ幅を拡大させるなど、やや悪循環的な動きとなった。また、個人の売買についても、明日がIPOラッシュとなることもあった、換金売りから中小型株についても利食いが強まっていた。

セクターは鉱業が上昇率トップ。建設、石油石炭、銀行、卸売、金属、機械などが小じっかり。一方で電力ガス、空運、その他製品、水産農林、食料品、陸運、証券、海運、情報通信などが冴えない。東証1部の騰落銘柄は、値上がり、値下がり数が拮抗。規模別指数では小型株指数のみが小幅にプラスをキープしている。

一目均衡表の雲下限突破といった、テクニカル面でのトレンド好転が期待されたが、強弱感が対立しやすい結果となった。もっとも、雲下限突破を試した初日であり、雲下限レベルで踏ん張りをみせたことからみれば、底堅い状況であろう。一先ずFOMCが通過したことにより、金融政策への思惑から大きく振らされる流れについては、落ち着きがみられてくることになろう。ただ、期末接近により機関投資家等は動きづらくなるため、大きなトレンドは出難い面はある。心理的な節目である17000円を固め、支持線にすることが出来れば、期末に向けた上昇への意識が高まろう。

個人の中小型株については、明日がIPOラッシュとなり、6社上場する。いずれも好スタートとなるようだと、利食い資金がビットコインや自動運転車、AIといったテーマ株辺りへのシフトにつながるだろう。

《AK》

 提供:フィスコ

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