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【特集】【中国の視点】東芝の白物家電、中国・美的他にもトルコ家電大手が買収交渉か


経営再建中の東芝<6502>が白物家電部門を中国の美的集団(Midea Group、広東省)に売却する方向で調整していると報じられている。

東芝は、家電部門の売却に関する合意が達成されていないと発言。また、美的は、現時点では発表するニュースがないと回答した。ただ、両社とも買収交渉を否定していない。

中国のメディアは、東芝の家電部門の売却について、美的のほかにトルコの家電大手Arcelik(アルチェリッキ)も名乗っていると報じた。また、トルコが欧州と隣接しているという地理的な優位性があるほか、トルコ政府が同国の製造業を支持しており、通貨リラ安の進行に伴う輸出価格の引き下げが中国の家電メーカーにとって不利であると分析されている。

一部では、中国の白物家電の輸出減がトルコの輸出価格の引き下げに関連しているとみている。リラ安の進行に伴い、欧州向けの中間価格帯以下の家電輸出ではトルコがやや優勢になっていると指摘されている。

とはいえ、トルコの家電産業が中国メーカーと競争するレベルまで至っていないとみられており、トルコの家電輸出が中国に与える影響が限定的だとの見方が優勢になっている。

なお、中国の家電大手はここ数年、日本を含む海外メーカーの買収を積極的に進めており、技術力の向上や価格面での競争力が増している。国内市場においては7割以上のシェアを占めている。
《ZN》

 提供:フィスコ

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