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【通貨】欧米為替見通し:ドル115円を目指す展開か、FRB利上げ方針維持で日米金利差を意識


今日の欧米外為市場では、米金融政策の方向性が焦点となりそうだ。連邦準備制度理事会(FRB)は15-16日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で3月利上げを見送る公算だが、引き締め方針を維持すればドル・円は115円を目指す展開となるかもしれない。

今晩は日本時間16日3時のFOMCによる政策金利・声明の発表と同3時半のイエレン米FRB議長会見が注目される。米追加利上げに関しては「3月見送り・6月実施」が市場コンセンサスで、今日の政策決定では現行の金融政策が維持される見通し。しかし、6月以降の引き締めに可能性が残されればドル買いは強まるだろう。大手証券のある外為ディーラーは「米国の雇用情勢改善や市場の落ち着きを背景に、長期筋はドル買いに傾いている」と指摘する。

ドル・円は2月下旬以降、112円後半-114円前半のボックス相場が続いている。ただ、日銀は14-15日の金融政策決定会合でマイナス金利を維持したばかりで、足元では日米金利差が意識されやすい。このため「短期筋の買いが強まりドルを押し上げる可能性はある」と先の外為ディーラーは指摘する。逆にFRBが今後の利上げ方針を示さなかった場合にはドル売りが見込まれるものの円買いはそれほど強まらず、ドル112円後半で下値はサポートされそうだ。

【今日の欧米市場の予定】

・18:30 英・11-1月ILO失業率(予想:5.1%、10-12月:5.1%)
・20:00 南ア・1月小売売上高(前年比予想:+3.6%、12月:+4.1%)
・20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:+0.2%)
・21:30 米・2月消費者物価指数(前年比予想:+0.9%、1月:+1.4%)
・21:30 米・2月住宅着工件数(予想:115.0万戸、1月:109.9万戸)
・21:30 米・2月住宅建設許可件数(予想:120.0万戸、1月:120.2万戸)
・21:30 オズボーン英財務相が予算演説
・22:15 米・2月鉱工業生産(前月比予想:-0.3%、1月:+0.9%)
・22:15 米・2月設備稼働率(予想:76.9%、1月:77.1%)
・03:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表(政策金利据え置き予想)
・03:30 イエレン米FRB議長会見

《SY》

 提供:フィスコ

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