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【市況】ちょうどトレンドが出やすいタイミング、ギャップ・アップに願いを【クロージング】


16日の日経平均は続落。142.62円安の16974.45円(出来高概算18億6000万株)で取引を終えている。原油や商品相場の下落を受けた欧米市場の弱い値動きや、為替相場が円高に振れて推移していることから、売り先行で始まった。その後も連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表とイエレンFRB議長の会見を控え、これを見極めたいとする模様眺めムードも強く、こう着感の強い相場展開が続いた。しかし、日銀の金融政策決定会合後の黒田総裁の会見では、4月の追加緩和の可能性も高まるなか、下値の堅さも意識された。

東証1部の値下がり数は1300を超えており、全体の6割を超えていた。セクターでは銀行、鉄鋼、証券、保険、海運、電力ガス、非鉄金属、医薬品、鉱業、金属製品が冴えない。半面、空運、水産農林、食料品、その他金融が小じっかり。このような中、個人主体の資金は中小型株にシフトしており、マザーズ指数、ジャスダック平均は上昇している。自動運転、水素といったテーマ株の一角に値幅取り狙いの資金が向かっており、物色意欲の強さは窺えた。

明日はFOMCの結果とイエレンFRB議長会見を受けた米株市場の流れに振らされやすいだろう。チャート形状を見る限りでは煮詰まってはきており、一目均衡表をみてしまうと、雲下限の切り下がりに上値を抑えられての調整が警戒されそうである。また、価格帯別出来高は16900-17100円レベルが多く積み上がっているため、これを下回るようだと、戻り待ちの売り圧力が警戒されてくる。

もっとも、これらをクリアできるようだと、期末株価への意識が次第に強まり、リバウンド基調が強まりやすい。雲下限から上限への意識にもつながりやすく、まずは、米株高の上昇を受けたギャップ・アップに願いがかかるか。

《AK》

 提供:フィスコ

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