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【特集】ショーケース Research Memo(1):Webサイトにおける成約率を高めるクラウドサービスを提供


ショーケース・ティービー<3909>は、インターネットをより使いやすくすることでWebサイトにおける成約率を高めるクラウドサービスを提供するWebマーケティング支援会社。国内外で特許取得した独自のWebサイト最適化技術を活用し、Webサイトを「見やすく、わかりやすく、入力しやすく」する「おもてなし」機能のソフトウェアを開発し、月額課金サービスとして提供する。国内のインターネット通販(EC)、金融、人材サービス、不動産など業界を代表する大企業を中心とする1,000社以上の顧客基盤を有し、サービス導入実績は累計で6,200アカウント以上を数える。2015年3月に知名度と社会的信用度の向上、及び人材の確保を目的として東京証券取引所マザーズ市場へ上場した。

2月12日に発表された2015年12月期単独業績は売上高1,237百万円(前期比25.9%増)、営業利益305百万円(同22.1%増)と2ケタ増収・増益を確保し、売上高、営業利益ほかすべての利益が過去最高を記録した。「Yahoo!ID連携機能」や「オートコンプリート機能」などの新たな機能拡張により既存サービスが好調に推移したほか、スマホ向けの「スマートリンク」、トレーディングデスクサービス「ターゲットオン」などの新しいサービスの提供開始が上乗せ要因として働き、コア事業であるeマーケティング事業が好調となったことによる。

2016年12月期は、売上高1,500百万円(同21.2%増)、営業利益315百万円(同3.1%増)と2ケタ増収ながら、1ケタの小幅営業増益を予想している。eマーケティング事業、Webソリューション事業ともに前期と同様に通期では堅調に推移する見通し。ただ、eマーケティング事業でのソフトウェアのリニューアル・強化による社内の営業等の体制整備に伴い、上半期に一時的な受注の伸びが鈍化すると予想されることが営業利益の小幅増益要因だ。弊社では、同社のビジネスモデルがストック型の月額課金がベースである、赤字であったWebソリューション事業が、表示最適化サービスやスマートフォンアプリ制作・運用サービスなどの好調により、黒字転換する見通しである、などを考慮すると、会社計画は保守的であるとみる。

同社は、「ネットで、おもてなしを、世界へ」をスローガンに、海外特許を活用し世界10ヶ国でサービスを提供し、グローバル展開を加速。10年後の2025年にグループ企業30社10ヶ国拠点で、連結売上高1,000億円、経常利益100億円、ROE30%を達成するという長期ビジョンと目標を公開した。その基本戦略は、1)既存事業の安定成長、2)コンバージョンDMPを活用したマーケティングビジネスの加速、3)新しいビジネスによる多様な収益モデルの展開、の3点。弊社では、中長期目標達成可否を探る手掛かりとして、「金融×IT(FinTech)分野」、「IoT分野」などの研究、実証実験を行う「Showcase Lab.」によって今後生み出される新しいビジネスとその動向について注目している。

■Check Point
?2015年12月期は、売上高に加えて、営業利益以下すべての利益が過去最高を記録
?「金融×IT(FinTech)分野」、「IoT分野」などの研究、実証実験を行う「Showcase Lab.」を1月に設立
?成長投資と企業価値向上による利益還元の両立を目指す。16年12月は実質10%増配となる5.5円配当を予定

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)

《HN》

 提供:フィスコ

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