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【市況】17000円を挟んでの底堅い展開、電子部品株に注目/ランチタイムコメント


 日経平均は続落。65.70円安の17051.37円(出来高概算9億2000万株)で前場の取引を終えている。原油や商品相場の下落を受けた欧米市場の弱い動きや、為替相場が円高に振れて推移していることから、売り先行で始まった。その後も連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表とイエレンFRB議長の会見を控え、結果を見極めたいとする模様眺めムードも強く、こう着感の強い相場展開に。

 ただし、日銀の金融政策決定会合後の黒田総裁の会見では、マイナス金利の効果が波及するまでには「ある程度期間がかかる」とする一方で、必要に応じて適切な金融政策を取る姿勢を明確にしている。4月の追加緩和の可能性も高まるなか、下値の堅さも意識されており、日経平均は17000円を挟んでの推移となった。

 セクターでは銀行、鉄鋼、保険、証券、金属製品、海運が軟調。一方で、空運、水産農林、食料品、陸運、その他金融などがしっかり。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が過半数を占めている。

 日経平均は17000円を挟んでの底堅い推移が続いている。5日線を挟んでの推移となり、一目均衡表では転換線を支持線とする半面、雲下限に上値を抑えられる格好である。FOMCの結果を控えていることもあり、上下いずれもトレンドは出難い状況であろう。

 一方で、マザーズ指数、ジャスダック平均は小幅ながらプラスに転じるなど、個人主体の売買は活発のようである。外部環境に左右され難い中小型株などに資金がシフトしている状況であろう。ただし、為替市場では円安に振れてきており、輸出関連などへは買い戻しが意識されやすい。また、米アップルが21日に開くメディア向けイベントで発表するとみられる画面サイズ4インチの新型iPhoneが需要の「追い風になる」可能性なども伝えられており、電子部品などハイテク株への支援材料になろう。(村瀬 智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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