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【通貨】欧米為替見通し:ドルは上値が重い、114円付近を上抜けられるか注目


今日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い展開となりそうだ。15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策決定を控え積極的には動きにくいなか、米経済指標が堅調ならドル買いに振れやすい見通し。2月下旬以降は上抜けが阻止されている114円付近を上抜けできるか注目したい。

今晩は21時半発表の米小売売上高、生産者物価指数、NY連銀製造業景気指数の米経済指標が材料視される見通し。連邦準備制度理事会(FRB)は15-16日開催のFOMCで6月利上げに向けた方針を示すとの観測が市場では高まり、経済指標が上振れればドル買いに振れやすい地合いとなっている。ドル・円は20日移動平均線(113円27銭)や25日移動平均線(113円33銭)が下値支持線として機能しているとの見方もドル買いを支援するだろう。

ただ、ドル・円は2月下旬以降、114円付近の上抜けが阻止されるケースが目立つ。15日のアジア取引時間帯でも日銀の追加金融緩和を見込んだドル買い・円売りに振れた場面で上抜けは2回失敗しており、逆に下値を目指す展開となった。日銀が14-15日の金融政策決定会合で決めたMRF受託残高のゼロ%金利適用の導入などマイナス金利維持の補足的な措置は、手がかりとしては弱い。また、日銀の景気判断の下方修正がドルの上値を抑える要因になる可能性はあろう。

【今日の欧米市場の予定】

・21:30 米・2月小売売上高(前月比予想:-0.1%、1月:+0.2%)
・21:30 米・2月生産者物価指数(前月比予想:-0.2%、1月:+0.1%)
・21:30 米・3月NY連銀製造業景気指数(予想:-11.50、2月:-16.64)
・23:00 米・1月企業在庫(前月比予想:0.0%、12月:+0.1%)
・23:00 米・3月NAHB住宅市場指数(予想:59、2月:58)
・05:00 米・1月対米証券投資・長期有価証券(株式スワップ等除く)(12月:-294億ドル)
・米連邦公開市場委員会(FOMC)(16日まで)

《SY》

 提供:フィスコ

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