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【特集】C&Gシステムズ Research Memo(1):金型用CAD/CAMシステム専業メーカー、シェアアップで事業成長へ


C&Gシステムズ<6633>は国内シェア20%の金型用CAD/CAMシステムの専業メーカーである。発表された2015年12月期の決算は、売上高が4,312百万円(前期比6.6%増)、営業利益が456百万円(同63.9%増)、経常利益が489百万円(同60.8%増)、当期純利益が310百万円(同0.3%減)となった。主要顧客である製造業企業の国内回帰の影響などから営業利益、経常利益は大幅な増益となったが、当期純利益は前期が税効果により約90百万円の利益(法人税等調整額のマイナス)が反映された特殊な決算だったことにより、その数値との比較では微減益となった。

また進行中の2016年12月期の通期連結業績は、売上高4,400百万円(前期比2.0%増)、営業利益460百万円(同0.8%増)、経常利益500百万円(同2.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益320百万円(同3.0%増)と予想されている。中国の経済状況や韓国のウォン高、タイの政情不安等、海外の動向が不透明であることから堅めの予想となっているが、今後の製造業の動向次第では業績が予想を上回る可能性もありそうだ。

中長期の展望としては、国内市場では、円安傾向と製造業の国内回帰とが相まって底打ちの兆しが見え、今後の国内市場は活性化していく可能性があることから、ここからさらに販売体制を強化し、シェアアップにより売上高の増加を目指す。海外市場はASEAN地域を中心に、海外に進出している国内企業への直接販売、ローカル企業に対しての間接販売によって市場を取り込んでいく方針だ。さらに次の収益源の確保にも力を入れており、これらの施策が実行されていけば更なる成長が期待できる。

■Check Point
・主力のCAD/CAMシステム等事業と金型製造事業がともに好調で増収増益
・国内製造業の緩やかな成長に伴い増収増益
・蓄積した利益を3Dプリンタ関連ソリューションの研究等に向け更なる成長過程へ


(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《HN》

 提供:フィスコ

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