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【材料】プロパティエージェント---外部環境は良好、今期は経費先行で減益計画も来期以降の業績拡大に期待


プロパティエージェント<3464>は資産運用型不動産の開発・販売を手掛ける。開発エリアを東京23区および横浜地区(神奈川県)に特化しているのが特色。不動産開発販売事業のほか、不動産を販売した顧客に対して賃貸管理や賃貸仲介、建物管理などのサービスを提供するプロパティマネジメント事業も手掛ける。不動産開発販売事業では、独自の情報ネットワークを活用して用地や中古物件を仕入れ、マンションの設計・施工管理にあたっては自社の一級建築士を配置。一級建築士がデザインや仕様を決定したり、地域特性を取り入れたりするなどして資産性や居住者の支持を高め、物件の価値向上を図っている。

2016年3月期は売上高が前期比2.9%増の89.15億円、営業利益が同12.0%減の7.78億円を計画。売上高は増加するものの、利益面は人員強化や給与増などで経費が嵩むことから減益を見込む。販売総戸数は前期比16戸増の356戸(自社販売197戸、卸販売87戸、1棟売却2棟64戸、海外投資家向け販売8戸)の見通し。2月9日に発表した第3四半期累計決算は売上高が64.66億円、営業利益が6.14億円で着地。通期計画に対する進捗率は売上高で72.5%、営業利益で78.9%となり、通期計画の達成に向けて業績は順調に推移している。

東京都心部の不動産市況は良好であり、今後の業績拡大に期待が持てる状況にある。特に単身者世帯やDINKS(子どもがいない共働き夫婦)が多くなっており、ワンルームやコンパクトタイプの部屋はまだ足りない。今後も業績成長を続けられる環境にある開発案件の販売が順調に拡大すれば、それに比例してプロパティマネジメント事業の拡大も望める。同社は今後、販売時に設定される当初想定キャップ・レート(年間賃料から年間管理費を控除したものを販売価格で除したレート)4.0%~4.2%の維持を目指し、顧客との信頼関係を強化。既存顧客への追加販売(買増)や既存顧客からの紹介客への販売などを増やして収益拡大を図る。なお、同社は2015年12月22日に東証ジャスダック市場に新規上場。上場時の新株発行などで調達した資金約5億8200万円については、投資用不動産の購入・開発に充当する予定。

《SF》

 提供:フィスコ

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