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【通貨】ユーロ週間見通し:ユーロ買い・米ドル売り継続で対円レートは下げ渋りか


■一段の緩和ないとの見方で買い強まる

先週のユーロ・ドルは堅調推移。欧州中央銀行(ECB)は10日開催の理事会で主要政策金利の引き下げを含めた追加緩和策を導入した。追加緩和を受けてユーロは急落したが、ドラギECB総裁が追加利下げは予想していないと述べたことでユーロ買いが活発となった。米国の追加利上げは6月以降になるとの見方が多いこともユーロ相場を下支えした。取引レンジは1.0822ドル-1.1218ドル。

■米金利据え置きで買い継続か

今週のユーロ・ドルは底堅い動きを続ける見込み。ECBのドラギ総裁が一段の緩和に否定的な見解を示したことが引き続き意識されそうだ。15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で政策金利の据え置きが決まった場合、ユーロ買い・ドル売りがやや強まり、2月高値の1.1376ドルを目指す展開も予想される。

予想レンジ:1.1000ドル-1.1350ドル

■対円レートは上昇、ユーロ高・米ドル安の影響を強く受ける

先週のユーロは対円で上昇。ドラギECB総裁が追加緩和に否定的な見解を表明したことが要因。短期筋などのユーロ買い・米ドル売りが活発となり、この影響でユーロの対円レートは一時127円台前半まで上昇した。欧米株高への期待もユーロに対する支援材料となった。取引レンジは123円06銭-127円29銭。

■ユーロ買い・米ドル売り継続で対円レートは下げ渋りか

今週のユーロ・円は底堅い動きを続ける見込み。ECBによる金融緩和策は今回で出尽くしとの見方が浮上しており、ユーロ買い・米ドル売りが続く見込み。米ドル・円相場に大きな動きがない場合、ユーロの対円レートは125円台で下げ渋る可能性がある。米国の金利据え置きはユーロ買い・円売りを促す一因になるとみられる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・14日:1月鉱工業生産(前月比予想:+1.4%)
・17日:1月貿易収支(12月:+243億ユーロ)

予想レンジ:125円50銭-128円50銭

《FA》

 提供:フィスコ

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